NHKBSプレミアムで12月15日に放送したドラマ【歪んだ波紋】の7話「誕生」のネタバレと感想などを詳しくまとめました。
三反園と桐野が接触しネタを持ち込んで来ます。それは三反園の父と因縁のある人物の記事で、三反園の心が揺れ動きます。
そして、身重だった敦子が出産となり、仲違いをしていた母も駆けつけます。2人は果たして和解できるのか?
ドラマ【歪んだ波紋】7話のあらすじ
桐野(筒井道隆)が三反園(松山ケンイチ)に、バブル期の大物事件師・アンデソンの特ダネを持ち込む。敦子(小芝風花)は急に産気づき政彦(松田龍平)が駆け付ける。
別名でフリーライターをしている桐野(筒井道隆)が、三反園(松山ケンイチ)に、バブル期の大物事件師・アンデソンの特ダネを持ち込む。捏造、虚報に手を染めてきた桐野を一度は門前払いするが、スクープに三反園の心は揺れる。政彦(松田龍平)は上司の命令で取材していたアンデソンを特集したテレビ番組が捏造であった事をつかむ。一方、産気づいた敦子(小芝風花)のそばには、政彦の妻・早百合(三村里江)の姿があった。
公式HPより
ドラマ【歪んだ波紋】7話のネタバレ
- 接触してきた桐野にメイクニュースを作ったのはあなたか?と聞くがはっきりと返答はしない
- 桐野は三反園の父と因縁のある安大成という人物のネタを持ち込み、その人物に会わないか?と持ちかけるが三反園は断る
- 早百合が敦子に会いに行き詫びるが、敦子は取り合わない。だが、急に体調がおかしくなり早百合が病院へ連れて行く
- 新神奈川日報では安大成の特集をしたテレビ番組を安田が政彦に見せる。桐野が持ち込んで来たというが、裏取りをするため政彦は吾妻と一緒に千葉へ向かう
- 番組を作った構成作家と仲が悪い別の構成作家に話を聞く。すると、VTRを確認しているうちに違和感に気づく。それは韓国の料理屋でのインタビューだったが、背後に日本語が聞こえてきた。番組はやらせだったのだ
- 三反園は7年前に独占インタビューを掲載した週刊誌の編集長に会い、不倫報道をしない代わりに情報を寄越せというが交渉は決裂する
- 美沙と三反園が会って話をする。韓国語が堪能な美沙を特別調査員として雇いたいと三反園は持ちかける
- 相賀が三反園のところへやってきて、峰子を借金漬けにした会社の背後には、安大成がいるのではないかという
- テレビではネットメディアの会社が身売りをしているが、買い手がつかないという報道がされていた。三反園は次第に焦り始める
- 新神奈川日報にやらせテレビ番組の構成作家がやってくる。やらせであることは認めるが、このネタを持って来たのはそもそも安田だという
- 沢村は安田に直接文句を言い、テレビのやらせ問題を書かせることで、安大成をあぶりだすことが目的だったんだろうと問い詰め、それで得するのは桐野だと主張する
- すると、他のネットメディアがこのテレビのやらせ問題を記事にする。政彦は吾妻にネタを他社に売ったのかと怒る
- 吾妻は離婚をして養育費を払っていた。その金の足しにしようと別の会社にネタを売っていたのだった。翌日吾妻は辞表を出した
- 三反園は桐野の母の店で再び桐野と話をする。信用ならないと言う三反園に、直接ソウルに行って取材すれば分かると返す桐野。生き残りに焦っていたこともあり三反園は桐野と手を組もうとする
- 敦子が再び病院に運ばれ早百合が付き添っていた。いよいよ出産が近づき苦しむ敦子、そこに母がやってくるが病室に入ろうとしない。政彦と早百合が説得をし、苦しむ敦子の手を母は握り締めた
- 無事出産を終えた敦子のそばに母は付き添い、2人の仲は近づいていた
- 三反園に一本の電話が入る。母親が交通事故にあって救急車で運ばれたという内容だった
ドラマ【歪んだ波紋】7話の感想
三反園と桐野が接触します。桐野が持ち込んできたネタの安大成という人物の話は、恐らく許永中氏がモデルです。裏社会と表の政治の世界を繋ぐフィクサーとして活躍してきた人物です。ただでさえちょっと怪しいのに、桐野が持ち込んだとなると余計に怪しいです。
しかし、三反園は分かっていてもやめられない状況になってきます。桐野の目的とはいったい何なのか?今回もハッキリとした理由は言いません。というか、桐野のセリフはどうにも抽象的で具体的なことをいつも言いません。メイクニュースについても認めたのか認めてないのか、正直よく分かりませんが桐野なんじゃないかといった感じです。
さらに峰子の死どころか垣内まで殺害されたのでは?という流れになってきます。次回が最終回で全ての謎が回収されるといいのですが、どこまで謎を解き明かしてくれるのかに期待です。
そんな中、敦子が無事出産をします。政彦はこれで少しは安心できたのではないかと思います。虚報が原因で流産したなんてなったら、それこそ自責し苦しんだと思います。母親との関係も良い方向へ行きそうな予感でした。
今回は三反園の父や峰子の死、テレビ局のやらせに関わる安大成の話を掘り下げていきます。
ネタバレの詳細となります、未見の方はご注意ください。
安大成とは?
桐野が持ち込んできたネタは三反園の父と因縁のある、安大成という人物のネタでした。今回のドラマ内で様々なことに関わってきます。まずはこの人物がどういう人物なのか?ドラマ内で分かったことをまとめます。
- 1948年韓国ソウル生まれ
- 3歳の時に家族が日本の大阪へ渡る
- 戦後最大の大物事件師
- 世紀の大フィクサー
- 政財界、商社、銀行、闇金あらゆる世界で巨大な力を持つ
- 手形乱発騒動を起こしている
- 23年前に「イノショウ事件」という事件を起こしている
- 逮捕された際の保釈金は7億円
- 課税逃れの国際機密文書にも名前が載っていた
- 韓国との貿易摩擦にも一枚かんでいる
- 課税逃れの件で国税が調査しようとしたら、ソウルに渡って以降行方不明
分かる人なら分かると思いますが、この経歴の感じが明らかに許永中をモデルにしています。イノショウ事件はイトマン事件のことだと思います。ただ、許氏はこの事件で逃げてその後捕まり服役します。安氏はどうやら逃げたままのようで、行方を掴めない状態なのに桐野がアポを取っているらしいです。怪しいです。
許氏は2017年12月に「ガイアの夜明け」で実際にインタビューされていました。自分も視聴しましたが大変興味深かったです。一方、安氏のインタビューはどうやら、やらせじゃないかという流れになります。
三反園の父との因縁、さらに峰子と垣内の死に今回関わっているのではないかという雰囲気になります。
三反園の父と安大成の因縁
三反園の父がどうやら経済学者だということが、メイクニュースとの戦いの中で分かりましたが、どうやらあの時に出た記事はまったくの偽情報でもなかったようです。三反園の父親はどういう人物だったのかまとめました。
- 書籍を出したこともある経済学者
- 秀慶大学で学科長に就いていた
- バイオ系の新学部を設立する
- その新キャンパスの土地の裏側に安大成がいた
- 土地を安く譲る代わりに大学理事の椅子を求められた
- 父がそれを断るとスキャンダルが発覚
- 大学院生の女性と関係を持ったという噂が流れる
- 父に聞いたが最後まで何も言わなかった
- 大学にはいられなくなり辞める
スキャンダルを否定もしなかったということは、もっとヤバいことがあったのか、本当にしていたのかと思いたくなります。安大成がでっちあげたのか情報を流したのか、それもはっきりとは分かりません。ただ、断ったらすぐにそういう噂が流れたと言います。
そういった過去を知っていたからこそ桐野は三反園にこの件を持ってきたのです。父の汚名を晴らすためにどうだ?といった感じです。この時点では三反園も動きません。しかし、三反園を焦らせる事態が起きます。
- 週刊誌の編集長の不倫発覚記事のアクセスがあまりよくない
- スキャンダルでアクセスが稼げない
- ネットニュースメディアの「ファイナルビット」が会社を清算
このファイナルビットなる会社がどれだけの規模なのかは分かりませんが、テレビのニュースで取り上げられるような会社のようです。書いた記事のアクセス数が良くない、“本物のニュース”を読者は求めていると、社員たちも言います。
そこに桐野の大きなネタがぶら下がり、三反園は飛びつきたくなる心情に陥ってしまいます。そして、再び桐野と会って話をした時に、乾杯をし一緒に手を組むことになりそうです。
しかし、これは非常に危うい橋であることが、新神奈川日報に持ち込まれたネタの裏取りで分かります。
テレビのやらせ問題
新神奈川日報の安田が政彦と吾妻にあるテレビ番組を見せます。それは安大成の特集番組でした。ネタは桐野が持ち込んできたもので、安田は断ったといいます。ただ、そのまま見送るのももったいないので、テレビ局に取材に行くよう言われます。
吾妻のつてで会った人物は、やらせ番組の構成作家と仲の悪い人物でした。それゆえに悪口交じりにあら捜しをします。VTRを見ているうちにある違和感に気づきました。
韓国へ行って料理屋で安大成の知人という男性にインタビューをしているシーンで、背後に聞こえる音声を大きくしてみたところ「いらっしゃいませ」と日本語で応対している店員の声が聞こえたのです。
そもそも、ローカルテレビ局が国家権力が見つけられない人物と接触寸前まで行くこと自体おかしいと、その作家は言います。テレビ番組は“やらせ”だったことが判明しました。
ただ、話はここで終わりません。政彦は最初からテレビのやらせを暴く記事を書かせて、安大成をあぶりだそうとしていたのではないか?と安田に詰め寄ります。そのことで得をするのが、桐野だからです。
しかし、この問題は別の問題をあぶりだしてしまいます。それは、吾妻がこのネタを別のネットニュースの会社へ売ってしまったのです。離婚した子どもへの養育費を支払うため、金欲しさにネタを売ったことが発覚し、吾妻は辞表を出して新聞社を去ります。
安大成は峰子の事件にも関与?
峰子の放火を調べていた相賀が三反園の所へある情報を掴んだため来ます。まだ、推測の域を出ないながらも、相賀は垣内のことも含めて裏側に潜む大きな闇を知ります。
- 峰子が借金をしていた会社は社名を変えて今もある
- その会社につけ込まれて詐欺に加担していた
- 口封じで火事に見せかけて殺された
- その会社の相談役は安大成だった
- 垣内もこれに気づいたのかもしれない
- 垣内は追求しようとして殺された可能性がある
峰子が借金をしていた会社の背後には安大成がいたと、相賀はネタを掴んできます。さらに、垣内の死も自殺ではなく殺人なのではないかとまで考えます。
峰子は垣内に「いつかちゃんと話したいことがある」とメッセージで送っています。これは詐欺の件だと思われます。垣内は峰子が殺される前に懸命に連絡を取ろうとしていました。これが、安大成絡みの事実を知ったから、危険が迫っていると伝えたかったのか?いずれにしても、2人とも殺害されたとしたら事件の闇は深いです。
ドラマ【歪んだ波紋】8話のまとめ
次回が最終回となる【歪んだ波紋】は、ここに来て三反園までおかしくなってきます。桐野の狙いが何なのか、現時点はまったく不明です。父親が大日新聞が出した誤報で職を追われ、各メディアに誤報を出させて復讐をしているのか?誤報の被害者を増やそうとしているのか?謎です。
もはや誤報を出すことに屈しないのは政彦しかいません。記者なら誰でも大きなスクープを取りたい、そういった欲望をくすぐる桐野の手口には政彦は敦子の件で懲りています。桐野を討つのは政彦なのか?どうやって話が終わるのか、できるだけ謎を回収してもらいたいものです。
次回は12月22日22時から放送予定です。最終回となります。