WOWOWドラマ【トップリーグ】の第4話は、刺された酒井の後を継いで松岡が筒美ルートを追います。事件を追っていった松岡に人生最大の決断が迫られ、正義か家族か果たしてどちらを選ぶのか?
ドラマ【トップリーグ】4話のあらすじ
「酒井さんの意志を継いでください」通り魔に刺された酒井の代わりに記事を出してほしいと大畑に頼まれ苦悩する松岡。そんな中、娘が何者かに突き飛ばされたと藍子(中村映里子)から連絡が入る。記者として正義を貫き記事を出すか、父親として家族を守るために記事を握りつぶすか……、究極の選択を前に松岡が下す決断とは?! 5年後――。松岡と同期の灰原美樹(小雪)が念願の政治部に異動してくる。
公式HPより
ドラマ【トップリーグ】4話のネタバレ
- 大畑は酒井から渡された取材のデータと証拠を松岡に託す
- 松岡は裏取りをし、直接近藤官房長官に話を聞きに行く
- 近藤官房長官は裏金のことを否定をせず、さらに子育て支援法案が次の国会で取り上げられる話をする
- どちらの記事を出すかは松岡の自由だといい、阿久津もその場にいて見守る
- 松岡の携帯が鳴り、娘が事故にあったという連絡が入る
- 足を骨折したという娘は、誰かに押されたと言う。松岡はその言葉に戦慄が走る
- 近藤官房長官の指示で娘に危害が及んだに違いない、そう思った松岡は苦渋の決断をし裏金の記事を出すのをやめた
- 5年後、松岡は記事を出すのをやめたことで、結果的に出世をしていた。かつての正義感は松岡にもうなかった
- 灰原が経済部から政治部へと異動となる
- かつての松岡のように正義感の強い灰原は、さっそく芦原総理に厳しい質問を浴びせる
- その話を聞いた近藤官房長官は、トップリーグに灰原を入れる
- 松岡は自分の時のように、灰原が取り込まれてしまうのではと心配する
- その頃、酒井は記者をやめて塾の講師になっていた。大畑が記事をまた出そうと持ちかけるも、松岡に裏切られたショックで乗り気ではなかった
- 大畑は松岡に記事をなぜ出さないのかと訴える。そして出さないならデータを返して欲しいというが、処分したといって取り合わない。証拠はもう松岡に渡したものしかなかった
- 灰原と直接会って話をする近藤官房長官は、彼女の過去の話を聞いて労働改革の政策記者にならないかと誘う
- 松岡は全く自分の時と同じ手口だと気付き、近藤官房長官に灰原には手を出さないよう求める
- 灰原の元に一本の電話が入り、内部告発者からのものだった。民政党に闇献金を送っているという内容のもので、芦原総理が窓口だと言う
- 松岡が阿久津にそのことを伝えると、記事を書かせることにするという。しかし、それは芦原総理が個人的に受け取ったものであり、民政党は一切関与していないとするものだった
- 支持率の上がらない芦原を切り捨て、新たに別の人物を総理大臣にする。そういう策略が近藤の中では既に出来上がっていた
- 大畑は柴田から話を聞く。捕まえた男が大金を持っていたので、尋問したところ民政党の私設秘書の車から奪ったことが分かった
- 車を追っていったところ、その車は所在不明となっていた筒美商会へたどり着く。筒美ルートはまだ残っていたのだった
ドラマ【トップリーグ】4話の感想
正義感が強い男として登場していた松岡に、酒井が記事を託したのでどうなるのかと思っていたら、非常に残念な結果となりました。
もちろん松岡があの選択をした気持ちは分かります。しかし、松岡は単なる一般人ではなく、信念の男だと思っていたので残念でした。
酒井が人間不信みたいになってしまい、もはやこの意思を継ぐのは大畑と灰原の女性陣のような雰囲気です。でも松岡もまだ完全に死んではいないような気もします。
裏金を“なかったこと”にしたくても同じことをいつまでもやっているので、やっぱり浮かび上がってきてしまいます。やり方を変えるという考えはないのか?またバレそうになったら、握りつぶせばいいと思っているのか?浅はかです。
今回は酒井の記事はどこまで迫っていたのかの詳細と、新たにまた浮上してきた疑惑について掘り下げます。
ネタバレの詳細になります、未視聴の人はご注意ください。
酒井が掴んだネタ
刺されてしまった酒井が託した記事はどこまで真相に迫っていたのか?松岡がその内容を見て裏取りをしに行きます。
お台場の泉(現在の筒美ルート)概要
1980年、日本の政財界を揺るがした戦後最大の疑獄事件“クラスター事件”。
クラスター事件はまだ終わっていなかった。
クラスター事件でも最後まで全貌が明らかにされなかった“筒美ルート”その筒美ルートにより政治家にばらまかれたとされる裏金、30億円。
5/19、港区の埋立地で発見された“現金1億5000万が入った金庫”そのお金も筒美ルートの裏金だ。
それだけではない。その裏金は、未だに生きていた。
通称“お台場の泉”。
今でも現政権である民政党の政治家たちが密かにその裏金を使っている。
民政党私設秘書(金庫番)達がお台場にある“筒美商会”から裏金を運んでいた。
そして、そこには現政権の影の実力者、“近藤道家官房長官”も絡んでいた…。
クラスター事件時の筒美ルート(1984年クラスター事件当時)
政治結社魂進会
総帥筒美忠生(81)
昭和の日本の財界・政界・裏社会を牛耳っていた男。クラスター事件が表明化した昭和59年9月30日謎の死を遂げる。
↓
日本不動産信用銀行
窓口 久保民男(81)
日本不動産信用銀行の総務部の特命係として「黒いお金」の管理に携わる。平成26年西池袋で強盗目的で殺される。
↓
民政党幹事長 森山泰造
窓口 幸田元紀(80)
長年、森山泰造の私設秘書として金庫番の役割を果たしていた。久保と同じく平成26年西池袋で強盗目的で殺される。
2014年6月4日時点、関係者は全員、死亡
この筒美ルートのお金は民政党の裏金として現在でも脈々と受け継がれていた。
現在の筒美ルート(2014年、通称、お台場の泉)
筒美商会→民政党私設秘書(金庫番)→民政党各派閥
民政党派閥別裏金リスト
派閥名 | 通称 | 政治家 | 人数 | 代表的な所属者 | 私設秘書 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
志誠会 | 三浦派 | 三浦達夫 | 92 | 三浦達夫幹事長 倉西傑財務大臣 石川敦夫法務大臣 井上孝一防衛大 | 西牟田昌三 | 筒美商会5/30 接触○ |
八日会 | 芦原派 | 町山結城 | 62 | 芦原恒太郎内閣総理大臣 島中勲厚生労働大臣 蓮寶慶彦内閣特命大臣 | 池田大樹 | 筒美商会6/19 写真 |
水曜研究会 | 有賀派 | 有賀博光 | 105 | 芝川道夫文部大臣 | 巽智 | 筒美商会6/11 接触○ |
夏草会 | 辰野派 | 辰野二郎 | 48 | 辰野二郎経済産業大臣 下牧冬美国家公安委員会委員長 | 今田京介 | 筒美商会6/17 写真 |
日本政治 研究会 | 安西派 | 倉田健一 | 20 | 河村義弘環境大臣 | 乃木修也 | 筒美商会6/18 写真 |
立憲研究会 | 河田派 | 河田勇 | 40 | 河田勇外務大臣 中田興毅国土交通大臣 | 佐藤響? | 佐藤響が金庫番で あることは判明 |
誠心会 | 島津派 | 川口修造 | 36 | 川口修造農林水産大臣 | (不明) | (不明) |
ここまで調べていたので、松岡はそれぞれの秘書などに電話をかけて、裏金であることの裏を取ります。そして、“最後の裏取り”として近藤官房長官に直接話を聞きに行きました。
ですが、自分の娘に危害が及んだのを知り、記事を出すのを諦めます。残念です。
新たに浮上した疑惑
松岡が記事を出すのを諦めて5年後、灰原が政治部へ異動で来ます。そこに一本の電話が入ったことで、新たな疑惑が浮上してきました。さらに、刑事の柴田からはおかしな事件が大畑に知らされます。
疑惑その1
かつてクラスター事件の裏金を流していた、帝東商事という商社に勤める人物からの内部告発です。
- 帝東商事の財務本部長、田中和宏からの告発
- 民政党に不正な献金をしている
- 賄賂を贈って便宜を図ってもらっている
- そのお金は民政党の裏金に使われている
- 元々の窓口は芦原総理
過去にもやらかしているのに、現在もまたやらかしています。と、いうかこの会社は反省していません。癒着なしには商売ができないのであれば、会社をたたむべきなのに未だに賄賂を贈っています。とんでもない会社です。
さすがに辛くなったのか、内部告発者が灰原に電話してきて発覚します。灰原は一大スクープだと息巻きます。しかし、この事実は阿久津や官房長官により捻じ曲げられてしまいます。
民政党は一切関与していない、芦原総理の個人的な贈収賄。という形に変えます。
なぜなら、芦原内閣の支持率が下がったまま上がらず、そろそろ上を変えようかなと近藤官房長官は思っていたのです。そこに内部告発が入ったので、これをいい機会にしようと芦原総理を切ります。恐ろしいです。
総理はこのまま大人しく自分だけが退くのか?それとも死なば諸共とキレて、官房長官も巻き込むのか?見ものです。
疑惑その2
刑事の柴田が捕まえた男の家を捜索すると、床の下からなんと2000万もの大金が発見されます。そのことを追求した結果、以下のことが分かりました。
- 道路で金を奪おうと一台の車を止めた
- トランクから段ボールに入った金が見つかる
- 車をNシステムで調べると民政党の私設秘書のものだった
- 車の通った道を辿って調べたら、筒美商会が見つかった
偶然強盗で捕まえた男からなんと筒美商会が浮かび上がってきたのです。一旦は行方をくらました筒美商会ですが、またご丁寧に看板を掲げて存在していました。
この話を聞いた大畑は慌てて店を飛び出していきます。証拠が全てなくなってしまい、もう追いかけることができないと思っていた事件、それが再び表に出てきたのです。
酒井に話して二人で追うのか?裏金の流用を相変わらず同じ手口でやっているものだから、すぐに足がついてしまいました。
どちらも別件ではありますが、“裏金”という共通点があります。近藤官房長官は計算通りに全て運んでいると思っているようですが、人の感情のコントロールまで果たしてできるのか?王を討つのは失うものがない“奴隷”です。
ドラマ【トップリーグ】4話のロケ地
つきじ治作
松岡たちが総理と会食していた店
ドラマ【トップリーグ】4話のまとめ
残念な結果から始まった今回ですが、新たに希望の光が見えてきました。
5年前の全ての証拠は編集部にはもうなく、松岡が持っているものだけだと大畑が言います。しかし、松岡は全て破棄したと答えていました。本当に破棄したのか?松岡は灰原が異動してきたことで、また忘れかけていた正義の魂が出てきそうです。実は破棄していないで持っているのでは?とちょっと思います。
灰原が掴んだ情報は捻じ曲げられてしまうのか?大畑が掴んだ情報は世に出るのか?芦原総理はこのまま大人しく退くのか?松岡は再び目覚めるのか?道理だけでは抑えきれない感情が爆発しそうな予感です。
次回は11月2日に放送予定です。