【盤上の向日葵】第3話「殺意ある成功者」は上条の出生の秘密がわかります。そして、埋まっていた白骨遺体が誰なのかも判明しました。最終回前の今回の話は驚きの連続の回です。
ドラマ【盤上の向日葵】3話のあらすじ
異端の棋士・上条桂介(千葉雄大)は昭和55年、大学生だったが、将棋道場で「鬼殺しのジュウケイ」として知られる賭け将棋の真剣師・東明重慶(竹中直人)と運命的に出会い、東北の真剣師と真剣勝負する旅打ちに同行した。平成6年、上条はかつて訪れた遠野で竜昇戦第三局に挑む。一方、遺体とともに埋められた名駒の所有者を探す石破(大友康平)と佐野は、大阪の不動産屋が諏訪の元教師に初代菊水月作の駒を売った情報を得る。
公式HPより
ドラマ【盤上の向日葵】3話のネタバレ
- 石破と佐野は庸一の家を訪ねたが、3年前からいなくなったと近所の人から教えてもらう
- 竜昇戦第四戦、上条は負ける。盤上に向日葵が出てこなくなったという
- 上条が成功したことで庸一は金の無心を上条の会社にしに来ていた
- 東明も過去に上条の会社を一度だけ訪問していた
- 東明は一局10万の勝負を上条に持ちかける。上条は初代菊水月の駒の件で怒っていた。苦労して400万貯めたが、角舘は既に転売してしまっていたという
- だが、東明はもう対局できる時間はあまり残されていないという。上条と東明は真剣で初めての対局をする。結果は上条の5連敗だった。
- 対局の間、東明が話す生い立ちは上条にも通ずるものがあった。
- 竜昇戦第五戦、上条はまた敗北する。三勝二敗となる。
- 平成3年、諏訪。父の庸一に3000万やるから二度と関わらないで欲しいと上条は言いに行く。念書に押印をさせる時、庸一は念書を破り捨て金を持ち逃げしようとする。上条は追いかけて捕まえると、馬乗りになって首を絞める。しかし、庸一が口走った言葉に手を止めた。
- 庸一から聞かされる自身の本当の父親の話は衝撃的なものだった。母と実の兄である兄妹間に生まれたのが上条だった。母は自分が父親に似てくるのを見て、気がおかしくなって自殺したという。自分にはいかれた血が流れていると上条はショックを受けるのだった。
- 戻って来た上条はまた東明と将棋を指す。そして向日葵が見えることを話し、駒代400万の借りの話をして父庸一の殺害を依頼する
- 竜昇戦第六戦、上条はまたも敗れ三勝三敗の五分になる。次局最終戦で決着がつけられることになった。
- 発見された白骨遺体を科捜研で復元したところ、その顔は東明のものだった。
ドラマ【盤上の向日葵】3話の感想
上条の出生の秘密と埋められていた遺体の正体、その2つが同時に分かる回でした。
父庸一がなぜ上条に虐待をしていたのか?その理由は自分の子供ではなかったからです。だからといって虐待するぐらいなら、あの時唐沢に渡せばいいものをなぜか手放しません。
山中で埋まっていた白骨遺体が誰のものなのか?今回の話では途中まで、父親の庸一では?という流れでした。しかし、復元してみると違う人物だということが番組の最後の方で分かります。
また、上条が現在挑戦中の竜昇戦はズルズルと負けが続き、気付けば三勝三敗の五分になります。次回最終回で勝利できるのか、それとも負けるのか?その行方にも注目です。
今回は上条の出生の秘密をメインに、東明の生い立ちなどについてネタバレ前提でまとめます。番組をまだ見ていない人はご注意ください。
上条の出生の秘密
上条自身が秘密にしていたわけではありませんが、父親である庸一は上条には言っていませんでした。それを聞かされるタイミングもまた凄く、怒った上条が庸一の首を絞めている時に語り始めます。
上条は庸一の子ではありませんでした。では誰の子なのか?庸一の口から語られた実の父親は衝撃的な人物でした。
- 母春子は島根県湯ヶ崎町生まれ。実家は笹木家という味噌蔵の老舗で地元の名家だった
- 春子はそこの長女で上に兄が1人、下に弟と妹がいた
- 庸一は中学を卒業後、その味噌蔵に丁稚奉公していた
- 春子には縁談がいくつも持ち込まれたが、どんな条件であっても全て断っていた
- 春子は好きな相手がいた。その相手とは実の兄である彰浩だった
- 笹木家の所有している土地に広い向日葵畑があり、そこで春子と彰浩が抱き合っているのを庸一は偶然目撃する
- 春子が妊娠したのは庸一が丁稚に入って3年後、春子が短大に入学した年だった
- 両親に問い詰められても春子は相手の名前を言わなかった
- 妊娠発覚から10日後、兄の彰浩が首を吊って自殺
- 遺書はないが両親は兄との間の子に違いないと気付く
- 近所にも噂が広まり春子は白い目で見られる
- そこで春子は庸一に「一緒に逃げてくれない?」と持ちかける
- 元々春子に気があった庸一は喜んで駆け落ちをした
- 諏訪に住んで半年後に上条が産まれる
- それまで腑抜けだった春子が、子供が生まれて生きがいを見つけた
- しかし、上条が成長するに従い気がおかしくなってくる
- だんだん兄に似てくる息子と面影が重なるたびに春子は壊れていった
- その後、春子は自殺してしまう
というのが、庸一の口から話された事実です。この番組を地上波で放送するのはちょっと難しかったのかもと、思わせる内容がここにありました。
この話を庸一から聞かされた上条は、当然ショックを受けておかしくなります。自分という存在がどういうものなのか、いかれた血が流れていると庸一もいいますし自覚します。盤上に向日葵が見える理由も、ここにあるような感じに上条は思います。
また、母の実家である笹木家は代々親族同士の結婚が多かったそうです。理由は土地一番の名家だったので、他の血を入れたくなかったのではないかと庸一が言ってました。要するに代々そういう家系ということのようです。そんなことを繰り返していたため、頭はいいがいかれたヤツばっかで、みんな自殺してしまうとも庸一は言います。上条も最後は自殺してしまうのか?そんなことも気になります。
東明の生い立ち
上条の出生は何とも衝撃的なものでした。同じように東明もまた、悲しい生い立ちであることが本人の口から語られます。
- 重慶という名は寺の住職がつけた
- 名には喜ばしいことが重なる人生が送れるようにという願い
- 生まれは群馬で母は娼婦で父は不明
- 母と2人で住んでいた
- 男が家に来ると飴玉渡して家を追い出される
- 悔しいが男たちからもらった金で育った
- 時間を持て余して道端で将棋を指しているのを見ていた
- 自分も指すようになり次第に強くなった
- 大人に勝つまでそう時間がかからなかった
東明が将棋を覚えたのは縁台で、将棋を指していた大人たちを見て覚えたそうです。誰に何かを教わるでもなく我流でした。子供が大人を負かすと周りの大人たちが喜び、それが嬉しかったとも語ります。かつて上条が温泉に行った時、自分も経験した喜びでした。
家にも帰れない東明はそうして将棋だけが生きがいになり、お金にも困っていた関係上、真剣をするようになったのかもしれません。将棋の腕は超一流、だけど素行に問題があってプロ棋士にはなれなかった東明、上条に同じような何かを感じたのかもしれません。
白骨遺体は誰?
番組の最後のほうで白骨遺体の復元が終わり、復元された顔が出て来ます。警察はずっと父の庸一を上条が殺害したのでは?と思っていました。結論から言うと復元された顔は東明でした。
なぜ東明が埋まっていたのか?上条が東明を殺害する理由があるとも思えません。初代菊水月の駒が一緒に埋まっていたことから、埋めたのは上条であるのは間違いないと思いますが、殺害までしているのか?ここに到るまでの東明と上条のやり取りはこんな感じでした。
- 将棋の駒代である400万の片はつける
- 誰かいなくなって欲しい人がいるのか?
- 上条が庸一のことを東明に依頼する
- 東明は病気なのかあまり時間がないようなことを言う
- 初代菊水月は角舘が転売してしまった
後で駒を見つけてくるのか、本当は買い戻していたけどそう言ったのか?とにかく手元にはないと言います。ですが、最終的に東明の遺体と共に埋められます。
東明が父庸一を殺したのだとしたら、庸一の遺体はどこにあるのか?そもそも殺害をしているのか?については今回はわかりません。
東明自身、病にかかっているようで長生きはできそうにもありません。そんな人物をわざわざ上条が殺すとも思えないのですが、死体遺棄だけはしたのか?次回最終回で全て明らかになると思われます。
ドラマ【盤上の向日葵】3話のその他気になったこと
- 将棋盤のところだけスポットライトが当たる上条の家
- 竜昇戦が終わるまでは聴取もしない警察の配慮
- 腕は一流で人間はろくでなし、まるで俺みたいだとドヤる石破
- それに対して「雰囲気は確かに」と肯定する佐野
- “ろくでなし”にツッコまれずちょっとショックな石破
ドラマ【盤上の向日葵】3話のまとめ
上条の出生の秘密がわかり、白骨遺体が東明であるとわかりました。しかし、誰が殺害し何のために埋めたのかはわかりません。
上条は竜昇戦を三勝三敗の五分にまで押し戻されます。向日葵が見えなくなったのが原因なのか、とにかく三連敗してしまいます。最終回でこちらの勝負も決着すると思いますが、上条は竜昇になれるのか?それとも負けてしまうのか?こちらの勝敗にも注目です。
全ての疑問が次回最終回で回収されることを期待して、次回の放送を楽しみに視聴したいと思います。