『リブート』第3話「後悔」は、物語が大きく前進した回というより、「分かったはずのことが、逆に分からなくなった回」でした。
10億円の行方は一応の決着を見ます。
しかし同時に、
- 儀堂は本当に死んだのか
- 夏海は誰に、なぜ殺されたのか
- そして、陸は“誰の罪を背負って生きているのか”
という、物語の核心に近い部分が、より複雑に絡み合い始めます。
本記事では、第3話で起きた出来事を時系列で整理しつつ、「明らかになったこと」と「新たに生まれた違和感」を切り分けて見ていきます。
※断定的な考察は行わず、第3話時点で描かれた事実と違和感に絞って解説します。
『リブート』第3話 3行まとめ
- 早瀬陸は、10億円の在処を突き止めるが、それは「儀堂が用意していた金」だった
- 夏海殺害と10億円消失は、依然として別の人物が関与している可能性が高まる
- そしてついに、「儀堂は生きているのではないか」という決定的な疑念が浮上する
※第1話・第2話の整理は、各話ネタバレ記事を参照してください。
▶︎【リブート第1話ネタバレ解説】
▶︎【リブート第2話ネタバレ解説】
結論(先に知りたい人向け)
第3話終了時点で整理できる結論は、以下の通りです。
- 10億円を隠したのは“儀堂”である可能性が高い
- しかし、それは「夏海殺害」や「10億円強奪」とは別軸の行動だった
- そして最大のポイントは、“本物の儀堂はまだ生きている可能性が高まった”という点
つまり第3話は、「事件が解決に近づいた回」ではなく、“犯人像が霧の中に戻された回”だったと言える。
事件ポイントまとめ(第3話)
- 儀堂の妻・麻友が、早瀬陸(=儀堂)に強い違和感を抱き始める
- 二課が冬橋とゴーシックスを本格的にマークしていることが判明
- 夏海の生い立ちと過去が詳しく描かれ、「別の顔」が浮かび上がる
- 儀堂が契約していたトランクルームから、10億円の札束が発見される
- しかし最終盤、麻友の証言により「儀堂生存説」が浮上する
時系列整理(ネタバレあり)
本時系列は第2話単体の流れを整理しています。
第1話からの連続した経緯については、
▶︎【リブート第1話ネタバレ解説】をご参照ください。
麻友との再会が生む“致命的なズレ”
早瀬陸(=儀堂)は、別居中の妻・麻友と向き合うことになる。
プロポーズの思い出、夫婦の過去――どれも陸にとっては“知らない記憶”だ。
一香の助言どおり「忘れた」で押し切ろうとするが、その態度自体が、麻友の疑念を深めていく。
ここで描かれるのは、完璧に成り代わることの不可能性だった。
二課の動きと、合六の“背後”
真北と二課・土方の会話から、冬橋とゴーシックスが、警察内部でも危険視されていることが明らかになる。
さらに合六は、衆議院第一議員会館に出入りできるほどの影響力を持っている。
事件はすでに、単なる殺人や横領ではなく、政財界を巻き込むレベルの構造に足を踏み入れている。
夏海の過去と、二つの顔
夏海は、貧しい生い立ちから努力で公認会計士になった人物だった。
一方で、学生時代の水商売、冬橋とのNPO設立など、「表の顔」だけでは説明できない過去も明かされる。
彼女は、巻き込まれた被害者だったのか。
それとも、自ら踏み込んだ当事者だったのか。
この時点では、どちらとも断定できない。
10億円発見、しかし残る違和感
儀堂が夏海失踪直前に契約していたトランクルーム。
そこから見つかったのは、10億円の札束と、夏海の免許証・スマホだった。
一見すると、
儀堂が金を隠し、夏海を殺した
という構図にも見える。
しかしこの流れは、あまりにも“誰かに用意されすぎている”。
そして浮上する「儀堂生存説」
終盤、麻友は決定的な証言をする。
- 抱きしめた瞬間に「夫ではない」と確信した
- そして「今日、本物の儀堂から電話があった」
この一言で、物語の前提が根底から揺らぐ。
陸が成り代わっている“儀堂”とは、いったい何者なのか。
登場人物(第3話時点)
- 早瀬陸(=儀堂歩):10億円を見つけるが、真犯人ではない可能性が濃厚
- 幸後一香:陸を導く存在だが、全てを話しているとは限らない
- 儀堂麻友:夫の違和感に最初に気づいた人物
- 合六亘:裏社会と表社会をつなぐ黒幕的存在
- 冬橋航:実行部隊の中心人物。夏海との関係も不透明
- 土方悠里:二課の刑事。今後の捜査の鍵を握る存在
解決した謎/未解決の謎(第3話時点)
解決・整理が進んだこと
- 10億円は、儀堂が用意・隠匿していた可能性が高い
- 二課がゴーシックスと冬橋をマークしていることが判明
- 夏海の過去と人脈の一部が明らかになった
未解決の謎
- 儀堂は本当に生きているのか
- 夏海を殺した真犯人は誰なのか
- なぜ儀堂は10億円を隠していたのか
- 陸に成り代わらせる必要があった本当の理由は何か
- 本当に「リブートされた」のは陸だけなのか。それとも儀堂もまた、別の人生を生きているのか?
各話ごとの未解決の謎は、
▶︎【『リブート』未回収の謎まとめ(更新型)】に随時追記していきます。
次回の着目点(第4話以降)
- “本物の儀堂”はどこで何をしているのか
- 夏海殺害と10億円消失は、誰のための行動だったのか
- 陸は「誰の罪」を背負わされているのか
次回は、運送会社で目撃された「陸に似た男」が実在するのかと、麻友が受けた電話の主が誰なのかが、“リブート”の構図を見極める重要な手がかりになりそうです。
コラム|リブート第3話で浮上した「2つのリブート仮説」
ここから先は、第3話までに描かれた情報をもとにした整理です。
断定ではなく、「こう読むこともできる」という可能性としてご覧ください。
第3話を見て、ひとつ大きな違和感が残った人も多いのではないでしょうか。
それは、「リブート」は本当に早瀬陸だけに起きた出来事なのか、という点です。
物語上、明示されているのは陸が“儀堂歩として生きることを選ばされた”という事実です。
しかし第3話では、それとは別に、もう一つの可能性を強く示唆する情報がいくつも提示されました。
ここでは、第3話時点で成立する2つの「リブート仮説」を整理します。
仮説A:早瀬陸が「儀堂歩」にリブートした世界(表の構図)
これは、これまで視聴者が前提として受け取ってきた構図です。
- 陸は、妻・夏海殺害の疑いをかけられ、逃亡を余儀なくされた
- 生き延びるため、一香の提案を受け入れ「儀堂歩」として生きることを選んだ
- 以降、陸は儀堂の立場で警察組織・裏社会の両方に身を置いている
この構図は、第1話から第3話まで一貫して描かれています。
ただし、第3話において重要なのは、この仮説だけでは説明できない描写が増えてきたという点です。
仮説B:儀堂歩もまた「早瀬陸」にリブートしている可能性
第3話で新たに浮上したのが、こちらの仮説です。
まず、捜査の中で語られた次の情報。
木更津市の運送会社で、早瀬陸にそっくりな男が住み込みで働いている
これは単なる噂話として処理するには、あまりに具体的です。
- 都会ではない
- 身元を問われにくい
- 住み込みという生活形態
これらはすべて、「身を隠す人間」にとって都合が良い条件です。
そして極めつけが、儀堂の妻・麻友の証言。
「今日、儀堂から電話があった」
その内容は、「誰かにつけられている」「人目のある場所にいろ」
そして、「あれはあなたじゃない。本物の儀堂だった」というものでした。
ここで重要なのは、
- 電話の主が、陸ではないと断言されていること
- 儀堂本人が「自分が偽物扱いされている状況」を把握しているように見えること
これらを踏まえると、
儀堂は死んだのではなく、自ら“儀堂という立場”を捨て、早瀬陸として生きる場所に逃げた
という読みが成立します。
二人は「同時に」リブートしているのかもしれない
この仮説が示すのは、単なる入れ替わりではありません。
- 陸は「選ばされて」儀堂になった
- 儀堂は「自分で選んで」陸の人生からやり直した
もしそうだとすれば、『リブート』というタイトルは、一人の再生ではなく、二人の人生の交差を指していることになります。
そして皮肉なことに、
- 陸は、儀堂の罪や過去を背負わされ
- 儀堂は、陸が守ろうとした“静かな人生”に逃げ込んでいる
という、極めて非対称な構造が浮かび上がります。
第3話時点では「可能性」の段階に留めるべき理由
もっとも、この仮説は第3話時点ではまだ断定できません。
- 運送会社の男は実在するのか分からない
- 電話の主が本当に儀堂本人なのか、直接の描写はない
ただし、これらがすべて偶然やミスリードとして処理されるには、配置が重すぎるのも事実です。
第3話は、答えを出す回ではなく、「前提を疑わせるための回」だったと言えます。
その意味で、この二重リブート仮説は、制作側が“考えてほしい場所”に丁寧に置かれた違和感だと見ることもできます。
もしこの仮説が正しければ
この先、物語が進んだとき、
- 陸は「誰の罪を背負って生きているのか」
- 儀堂は「何から逃げ、何を捨てたのか」
という問いが、真正面から突きつけられることになります。
第3話は、その問いを投げかけただけの回でした。
答えは、まだ示されていません。
まとめ|第3話は「答えを出す回」ではなく「構造を整理する回」
本作全体の謎や伏線は、
▶︎【『リブート』全話まとめ・未回収の謎一覧】で整理しています。
事件の「答え」ではなく、物語の「前提」が揺らいだ――それが第3話でした。
10億円の在処が明らかになった一方で、「誰がリブートされたのか」という物語の前提そのものが揺らぎ始めます。
むしろこの回は、「分かったと思った瞬間に、すべてが疑わしくなる」という『リブート』という作品の本質を、最も強く示した回でした。
誰が嘘をついているのか。
誰が守ろうとして、誰を切り捨てたのか。
そして何より、“本当にリブートされたのは誰なのか”。
物語は、ここからようやく核心に向かって動き始めます。
