- 第3話で、亜由美誘拐事件は複数の偽装が重なった結果だったことが明らかになります。
- 真相を主導していたのは山崎静香であり、そこに亜由美も絡んでいました。
- 天音は真実をすべて暴くのではなく、子どもを守る選択をします。
※前回(第2話)では、亜由美誘拐事件が狂言誘拐である可能性が浮上し、身代金として要求された生成AIを巡って事態がさらに混迷していきました。
※本事件の発端となった第2話については、→ 第2話「誘拐」ネタバレ解説はこちら
プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮 第3話は、第2話から続いた亜由美誘拐事件の真相が明かされる完結編です。
狂言誘拐、偽装誘拐、そしてさらに上書きされた計画――事件は一つではなく、複数の思惑が幾重にも重なって進行していました。
本記事では、第3話の結末をネタバレありで整理しながら、複雑に絡み合った誘拐の構造と、天音が下した判断の意味を解説します。
3話の事件ポイントまとめ
第3話は、前回から続いていた「亜由美誘拐事件」の真相が明かされる完結編です。
表向きは身代金(生成AIアプリ)を要求する誘拐事件でしたが、実際には以下の要素が幾重にも重なっていました。
- 夏美による狂言誘拐
- 山崎(シッター)による復讐目的の偽装誘拐
- 亜由美自身が発案したさらに上書きされた偽装誘拐
- そこに便乗した第三者・奥山による本物の誘拐未遂
誘拐という言葉で一括りにできない、極めて歪で複雑な事件だったことが、本話で明らかになります。
3話の結論
真犯人
山崎静香(=水島真由の母)+ 亜由美(主導的立案者)
事件の本質
復讐・喪失・愛情・恐怖が絡み合った「善意と悪意の境界線」にある事件
天音の判断
亜由美の関与については「保険調査員として踏み込まない」という選択をした
登場人物
レギュラー
- 天音蓮(玉木宏):保険調査員
- 栗田凛(岡崎紗絵):天音の助手
- 深山俊雄(小手伸也):深山リサーチ保険調査の所長
- 沢木孝雄(野間口徹):オリエント保険の部長
- 佐久間凌(渡部篤郎):刑事
ゲスト
- 西森夏美(観月ありさ):映画制作会社ROSY社長
- 木暮浩樹(長谷川朝晴):夏美の元夫
- 小沢拓也(武田航平):ROSY副代表
- 西森亜由美(浅田芭路):夏美の娘
- 山崎静香(原日出子):亜由美のシッター
- 加藤拓海(藤原樹):元ROSY社員
- 水島真由(平岡明純):生成AI開発リーダー(故人)
時系列解説
※第2話で描かれた狂言誘拐の段階については、第2話の時系列解説で詳しく整理しています。
① フェイク動画への違和感と再検証
天音は、木暮の不倫・横領を示す動画に対し「出来すぎている」という違和感を覚える。映像や音声の精度が高すぎることから、生成AIによるフェイクの可能性を指摘。
木暮もそれに同意し、夏美から動画データを取り寄せて解析を進めた結果、元ROSY社員・加藤拓海のPCが制作元だと判明した。
② 加藤の追跡と確保
天音たちは加藤の行きつけのクラブを突き止め、接触を試みるが加藤は逃走。天音が直接追跡して身柄を確保し、事務所へ連行する。
ここで天音は、現場に落ちていたマッチから指紋を採取し、心理的な揺さぶりをかけていった。
③ 指紋照合と芝居による追い込み
佐久間が指紋照合の結果を持って現れ、特殊詐欺グループとの接点が浮上。天音と佐久間はあえて芝居を打ち、加藤を精神的に追い詰める。
追い込まれた加藤は、有名人のフェイク動画を投資詐欺用に作っていたことを白状した。
④ 小沢の関与が明らかに
さらに栗田の説得により、木暮のフェイク動画を依頼した人物が小沢だったことが判明。加藤は、小沢から直接依頼されたと証言する。
これにより、木暮を陥れた構図が明確になった。
⑤ ROSY社内の対峙と小沢の告白
天音たちはROSY社で夏美と木暮に真相を伝え、小沢を呼び出す。小沢はフェイク動画の件を認めるが、誘拐への関与は否定。
会社が買収された過去や、夏美への複雑な感情が動機だったことが語られる。最終的に、小沢は責任を取る形でROSY代表を引き受けることになった。
⑥ 生成AIアプリ要求と新たな違和感
誘拐犯から、生成AIアプリの送信を求めるメールが届く。
アプリ開発の経緯を聞いた天音は、完成直後に事故死した開発者・水島真由の存在に強い引っかかりを覚える。この時点で、天音は事件の構図がまだ終わっていないことを確信した。
⑦ 山崎への疑念と決定的な違和感
天音は山崎の言動を振り返り、「まだ犯人が特定されていない段階で“男”と言い切った発言」と、水島真由と同じカラフルなブレスレットに気づく。
さらに保険金受取人を調べたことで、山崎が水島真由の母であることに辿り着いた。
⑧ 警察を動かし、山崎を誘導する
天音は佐久間に依頼し、警察をあえて別の場所へ向かわせる。監視が外れれば、山崎が動くと読んでの判断だった。
その狙い通り、山崎は亜由美の元へ向かい、監禁場所が特定された。
⑨ 監禁場所での確保と真相告白
監禁場所では、奥山が金目当てで暴走し始めていた。天音は現場に踏み込み、奥山を確保。
山崎は、自身の動機が亡き娘・水島真由への復讐だったことを語る。AIに娘の名前がつくはずだったという思いが、彼女を行動に駆り立てていた。
⑩ さらに明かされる“もう一段上の真実”
事件が終結したかに見えた中で、天音は亜由美に問いかける。すると、亜由美自身が夏美の狂言誘拐を立ち聞きし、山崎に「自分の計画への協力」を持ちかけていたことが明らかになった。
しかし、天音はそれ以上踏み込まず、「無事に保護できた。それで十分だ」と亜由美を守る選択をしました。
幾重にも重なった「誘拐」の構造整理
今回の事件は、単純な誘拐事件ではありません。「誘拐」という言葉の裏側で、目的も主体も異なる行為が幾重にも重なって進行していたことが、本話の最大の特徴です。
第一層:夏美による〈狂言誘拐〉
事件の発端となったのは、夏美自身が立てた計画でした。目的は、元夫・木暮から亜由美を取り戻すこと。
保険金を利用し、誘拐事件を装うことで、一時的にでも亜由美を木暮の元から引き離そうとしていました。
この段階では、
- 金銭を実際に受け取るつもりはない
- 大事にする前に「迎えに行って終わらせる」
という、非常に身勝手で甘い見通しに基づいた計画でした。
第二層:山崎による〈復讐のための偽装誘拐〉
夏美の計画を知った山崎は、それを“利用”します。彼女の目的は、亡き娘・水島真由の尊厳を踏みにじられたことへの復讐でした。
生成AIに娘の名前が使われるはずだったにもかかわらず、実際に世に出た名前が「AYUMI」だったこと。その裏にある大人たちの都合に、山崎は強い怒りを抱いていました。
山崎は、
- 夏美たちに「お灸を据える」
- 真実を暴く
ことを目的に、偽装誘拐をさらに重ねていきます。
第三層:亜由美による〈上書きされた偽装誘拐〉
最も衝撃的だったのが、亜由美自身の関与です。彼女は、夏美の狂言誘拐計画を立ち聞きし、山崎に相談して偽装誘拐を計画します。山崎も娘の件があったのと、亜由美のことを考えていない両親を見て、計画に乗ります。
亜由美の目的は、
- 大人たちの争いを止めること
- 自分が傷つくことで、事態を終わらせること
という、子どもとは思えないほど冷静で、同時に危うい判断でした。
番外層:奥山による〈金目的の実行犯〉
この複雑な構造に、さらに混乱を加えたのが奥山の存在です。闇サイトで雇われた奥山は、生成AIの価値に気づいたことで、当初の役割を超え、金目当てで暴走します。
この瞬間、事件は「偽装」から「本物の誘拐事件」へと変質しました。
全体構造のまとめ
今回の事件は、善意の狂言誘拐 → 復讐の偽装誘拐 → 子どもによる上書き誘拐 → 金目当ての暴走という、極めて歪な連鎖によって成り立っていました。
誰か一人の悪意で起きた事件ではなく、「誰かを守ろうとした行為」が、結果的にもっとも守るべき存在を追い詰めていった――それが、この誘拐事件の本質だったと言えます。
この構造は、第2話で示された「狂言誘拐」という前提があってこそ成立しています。流れを整理したい方は、第2話の事件整理パートもあわせてご覧ください。
最終的にどうなったのか
- 奥山は実行犯として連行される
- 山崎静香は罪を認め、謝罪したうえで身柄を拘束
- 夏美は執行猶予付きの有罪判決を受ける
- ROSYの生成AIアプリ名は「MAYU」に変更
- 小沢がROSY代表に就任
- 亜由美は両親と向き合う選択をする
- 天音は亜由美の関与を公にしない
天音の過去に関わる事件について(整理)
ラストで示された「白い羽」と転落死事件は、天音が刑事時代に関わった案件と深く関係しています。
- 女性による連続性のある事件
- 現場に残される象徴的な痕跡
- 天音自身が“今も追われている過去”
今後のシリーズを貫く縦軸の物語が、ここで静かに動き出しました。
Q&A|第3話を整理
ここまでで、第3話の事件構造や結末は一通り整理しました。ただ、誘拐が幾重にも重なったことで「結局どういう事件だったのか」「誰がどこまで関わっていたのか」少し分かりにくく感じた方もいるかもしれません。
以下では、視聴後によく出てくる疑問をQ&A形式でまとめています。
Q1. 第3話の誘拐事件は、本当に誘拐だったの?
A.結論から言うと、複数の人物による偽装誘拐が重なった結果、途中から本物の誘拐に近い状態へ変質した事件でした。
夏美・山崎・亜由美の思惑が重なり、さらに奥山の金目的の暴走が加わったことで、事態は制御不能になっていきます。
Q2. 山崎静香の本当の動機は何だったの?
A.亡き娘・水島真由の存在が、ROSYの生成AIから消されていたことへの復讐です。
AIに娘の名前が使われるはずだったという期待と、それを奪われた喪失感が、山崎を事件へと駆り立てました。
Q3. なぜ生成AIアプリが身代金として要求されたの?
A.生成AIは、金銭以上の価値を持つ「技術そのもの」だったからです。
映画業界に革命を起こす可能性を持つこのアプリは、100億円以上の価値を見出されても不思議ではありません。
Q4. 天音は、なぜ亜由美の関与を追及しなかったの?
A.天音は保険調査員として、「真実を暴くこと」より「子どもを守ること」を優先しました。
彼の立場と倫理観が、はっきり示された選択だったと言えます。
Q5. 生成AIアプリは事件後どうなった?
A.「生成AIアプリは『MAYU』に変更され、映画業界だけでなく技術価値そのものとして評価される存在になりました。
事件の象徴だったAIは、鎮魂と再出発の意味を持つ存在になります。
Q6. ラストの「白い羽」は何を意味している?
A.天音が警察時代に関わった未解決事件を示す象徴です。
第3話は、単話完結でありながら、シリーズ全体を貫く“縦軸”の始まりでもありました。
まとめ|3話の要点
第3話は誘拐事件の真相解明と同時に、人の感情がいかに容易く暴走するかを描いた回でした。
誰もが誰かを想っていたからこそ、嘘と偽装が幾重にも重なり、最も守るべき存在が危険に晒されてしまった――その皮肉が、強い印象を残します。
さらにラストでは、天音の過去に関わる事件が示され、物語は新たな段階へと進み始めました。。
この回が刺さる人/刺さらない人
刺さる人
- 心理描写が重なるサスペンスが好きな人
- 誰が悪いと言い切れない事件構造が好みの人
- 親子関係・喪失・復讐をテーマにした物語が刺さる人
刺さらない人
- 勧善懲悪を求める人
- 明快な犯人像・動機を重視する人
- 重たい余韻が残る話が苦手な人
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