WOWOWで放送・配信中のドラマ『シリウスの反証』第1話をネタバレ解説。25年前の吉田川事件に隠された矛盾から、冤罪の可能性が静かに浮かび上がる導入回でした。
物証も自白も揃っている事件は、本当に疑う余地がないのか。冤罪救済チーム〈チーム・ゼロ〉の視点から、司法が見落としてきた“前提の罠”を描き出します。
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第1話3行まとめ|『シリウスの反証』
25年前、郡上八幡で起きた一家惨殺事件。その犯人として死刑判決を受けた男が、今なお無実を訴えていた。
凶器の指紋と自白――揃いすぎた証拠の裏で、供述の矛盾が静かに浮かび上がる。
チーム・ゼロは、その違和感を手がかりに「冤罪」という封印された可能性に踏み込んでいく。
結論
第1話は、死刑囚とされた男の供述の矛盾から「冤罪の可能性」が浮かび上がる回でした。
物証が揃っているように見える事件ほど、前提が一度固まると疑われなくなる。その危うさを、チーム・ゼロの視点から丁寧に描いた導入回です。
登場人物(第1話)
登場人物(第1話)
- 藤嶋翔太(中島裕翔)
チーム・ゼロの弁護士。物証や自白に懐疑的。 - 東山佐奈(仁村紗和)
チーム・ゼロ代表。供述の矛盾に気づく。 - 安野草介(金子大地)
藤嶋の親友で弁護士。 - 宮原信夫(五頭岳夫)
25年前の吉田川事件の死刑囚。 - 大坪志郎(綾田俊樹)
当時の弁護人。 - 稗田一成(緒形直人)
事件を担当した検事。現在は岐阜地検トップ。
吉田川事件とは?(事件背景)
- 事件名:吉田川事件
- 発生日時:2000年8月15日
- 場所:岐阜県郡上八幡
- 内容:棚瀬家一家三人が惨殺
- 被告:宮原信夫
- 判決:死刑(確定)
- 争点:凶器に残された指紋と自白は、真実を示しているのか
時系列で整理する第1話の物語(ネタバレあり)
2000年8月15日|郡上八幡・郡上踊りの夜
郡上踊が行われる夜、棚瀬米穀店を営む棚瀬治とその妻、母の遺体が発見される。
4歳の娘だけが奇跡的に生き残った。
現場には凶器と見られる包丁が残されていた。
2025年6月23日|冤罪無罪判決と“チーム・ゼロ”
埼玉幼女殺人事件で、17年越しに無罪判決が出る。DNA再鑑定が決め手となり、法務大臣は再審制度改革に言及する。
その記者会見後、かつて助けられなかった冤罪被害者・太田重子が藤嶋たちを責める。
「どうして私は助けてくれなかったんですか」
深く頭を下げる佐奈だったが、太田は去っていった。
太田重子の死と遺書
太田重子は亡くなっていた。遺書には、チーム・ゼロへの恨みとともに
「私はやっていません。自分のいのちを持って、それを証明します」
と書かれていた。
再審請求が叶わなくても、寄り添ってくれる存在があれば――父の慟哭が、チーム・ゼロの姿勢を問い直す。
宮原信夫からの手紙
藤嶋の元に届いたのは、死刑囚・宮原信夫からの手紙だった。
「信じてくれ。俺はやってない。死刑にされたくない」
宮原は前科があり、近隣住民とのトラブルも多かった人物。藤嶋は「物証が揃っている事件だ」と懐疑的だった。
名古屋拘置所での接見
佐奈と藤嶋は宮原と面会する。しかし宮原は要領を得ない話を続け、突然郡上踊りを歌い出す。
冤罪なのか、それとも――藤嶋は判断できなくなりつつも、手紙を書けたこと自体に違和感を覚える。
当時の弁護人・大坪の証言
宮原の弁護を担当した大坪は語る。
- 凶器の包丁から宮原の指紋が検出
- 宮原は当初否認していたが、取り調べで自白
- 死刑回避のため「病的酩酊」を主張
- 結果は死刑判決
大坪自身も、当初は宮原が犯人だと考えていた。
“無知の暴露”という決定的な矛盾
事件現場を訪れた佐奈と藤嶋は、供述調書の矛盾に気づく。
手提げ金庫を捨てた場所が、
- 橋の下
- 路地
と途中で変わっていた。
これは「無知の暴露」だと佐奈は説明する。真犯人であれば知っているはずの事実を、逆に知らなかった証拠。
警察は、後から判明した第三者による金庫移動に合わせて、供述を修正させていた可能性があった。
「これは……冤罪の可能性を示す証拠だよ」
佐奈は静かに微笑む。
死刑執行リスト
一方、法務大臣の元には死刑執行候補者リストが届く。
そこには、宮原信夫の名前があった。
時間は、残されていない。
第1話のポイント整理
- 冤罪は「証拠が揃っている事件」ほど疑われにくい
- 前提が固まると、矛盾は見逃される
- 無罪を証明する鍵は、物証ではなく供述のズレにあった
冤罪や司法の歪みをテーマにした本作は、物語が進むほど伏線が重なっていく。
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Q&A|『シリウスの反証』第1話を整理
Q1. 宮原信夫は本当に吉田川事件の犯人なのか?
A.断定はできない。
凶器に残された指紋や自白といった有罪方向の材料は揃っているが、供述内容には重要な矛盾が存在する。第1話では「冤罪の可能性がある」と示された段階にとどまっている。
Q2. なぜ「手提げ金庫を捨てた場所」が重要なのか?
A.供述が途中で変わっているから。
宮原は当初「橋の下に捨てた」と供述していたが、後に「路地に捨てた」と修正されている。この変化は、警察が把握していた事実に合わせて供述が誘導された可能性を示す。
佐奈はこれを、真犯人であれば知っているはずの事実を知らなかったことによる「無知の暴露」だと指摘した。
Q3. なぜ当時の裁判で、この矛盾は重視されなかったのか?
A.弁護方針が「無罪」ではなく「死刑回避」に置かれていたから。
担当弁護人・大坪は、宮原が犯人であることを前提に、病的酩酊による減刑を狙う戦略を取った。そのため、供述の細かな矛盾は争点にならなかった。
Q4. チーム・ゼロは、なぜ今になってこの事件に関わろうとしているのか?
A.物証が揃っている事件の中に、制度的な歪みが見えたから。
「指紋がある」「自白がある」という前提が一度固まると、捜査も裁判も疑う視点を失ってしまう。その構造自体を問い直すことが、チーム・ゼロの目的である。
さらに太田重子の死が、佐奈を余計に駆り立てたとも考えられる。
Q5. 第1話で示された最大のテーマは何か?
A.冤罪は、例外ではなく制度の中から生まれる可能性があるという点。
第1話は犯人探しではなく、「なぜ間違いが見過ごされたのか」を問う物語の始まりとなっている。
次回への注目点
- 凶器の指紋鑑定は覆せるのか
- 目撃した少女の記憶は、何を示しているのか
- 稗田検事の「確信」とは何だったのか
次回は指紋鑑定結果がカギになりそうです。
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