【相棒24】8話のネタバレと感想|ディスレクシアのメモが導く真犯人

連続ドラマ
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【相棒シーズン24】8話「梟は夜に飛ぶ」のネタバレと感想をまとめています。

恋人を殺害した犯人を見つけるため、殺害現場から逃げた男が立てこもったのは、児童館のオーナー兼絵本作家の家だった。被害者宅に残された謎のメモ。右京が解読すると犯人の名前が浮かび上がり……?

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【相棒24】8話のあらすじ

澤村ひとみ(田中真琴)の殺害現場から、交際相手の佐野啓太(福山翔大)が逃走する。杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は現場に行き、そこにあった「いしや☆18」と書かれたメモを発見する。

やがて佐野は絵本作家の並木弥生(中田喜子)の家に侵入すると、恋人を殺した犯人だと思い包丁を突きつける。そこへ右京たちが訪ねて来るが、弥生はあくまで平静を装った。異変を察した右京だが突入はせず、一旦家を後にする。

捜査をしていくうちに浮かび上がる不正受給詐欺と、弥生の一人息子である並木蓮(葛飾心)の死。そしてそれらを結びつけるカギはディスレクシアという学習障害だった。右京がメモを解読することで、真犯人の名前が分かるが……。

←7話9話→

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【相棒24】8話の見逃し配信

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【相棒24】8話のネタバレ

並木蓮が亡くなる前日、警察に児童館の運営会社が不正受給詐欺を働いていると、内部告発の電話が入る。だが捜査に踏み入ったのはそれから1ヶ月後のことだった。

右京は蓮の死因を調べ、あることに気付く。蓮が転落死したビルはスター電産というビルで、腕につけていた壊れた腕時計が指していた時刻は6時7分だった。

亡くなったひとみは蓮の死に疑問を抱き、真犯人のことを探っていた。内部告発者は恐らく蓮で、そのことに気付いた人物が蓮を殺したのではないか?そう考えたひとみは、あのメモを見て犯人が誰なのか気付く。

右京はメモを解読していた。「いしや☆18」の☆は場所。ビルに☆の看板があったことから、亡くなったスター電産のことだった。そして18は時刻で18時に待ち合わせをした。残る「いしや」は人の名前だと右京は読み解く。

佐野が逃げたという弥生の話を聞いた亀山だったが、佐野は弥生によって部屋に閉じ込められていた。弥生の行った先は児童館だった。そこで館長の村越を問いただす弥生、旧姓が石山であることから彼女が犯人だと思っていた。

そこへ右京たちがやってきて説明をする。ディスレクシアの人の中には「い」と「こ」、「し」と「つ」、「か」と「や」など混同する人もいる。ディスクレシアだった蓮がメモに残した「いしや」は「こつか」のことだと指摘する。

児童館の職員である小塚は詐欺の前科があり、他の施設の詐欺を行っていたのは小塚が過去に関与した詐欺グループメンバーだった。蓮に不正のことを指摘され、小塚はビルに蓮を呼び出して自殺に見せかけて殺害した。置いた遺書は練習帳から切り取って置いたものだった。

しらを切る小塚に右京は自宅マンションの防犯カメラを確認したところ、ひとみが待ち伏せをしていた姿が映っていたと話す。小塚が蓮を殺した犯人だとひとみは思い、別の会社で同じ不正をしていると、その会社の社長と小塚が会っている証拠写真を見せる。

すると小塚は一晩待って欲しいと言いながら、ひとみの後を付けて自宅を特定し、そのまま彼女のことを刺し殺した。そこで偶然佐野と鉢合わせてしまい、小塚はそこにあったケースで佐野の頭を殴る。佐野は倒れると同時に、小塚の首筋を引っかいた。亀山に首の傷を露わにさせると、その引っかき傷が証拠だと右京は指摘する。

全てを知った弥生は鞄から包丁を取り出し、小塚を刺そうとするが右京と亀山が間一髪止めに入って事なきを得た。

右京たちが小塚の身柄を引き渡すと、待っていた佐野に弥生は「あなたの代わりにと思ったけど、だめだった」と話す。頼んでないという佐野、結局蓮に何もしてあげられなかったと弥生は嘆く。そんな弥生に右京と亀山は話をする。

これを読むと前向きになると、蓮は弥生の描いた絵本を渡していたという話をする。弥生の描いた絵本は蓮のために描いた絵本だった。そして蓮が前向きに生きたのは弥生のお陰だと励ます。

佐野が連行される時、弥生は駆け寄って自分の描いた絵本を渡す。蓮と同じくディスクレシアな佐野は、読めるかなと不安げにするが、ゆっくりでいいから読んで欲しいと告げた。受け取った佐野は弥生に深々と頭を下げた。

侵入者

亀山薫(寺脇康文)と美和子(鈴木砂羽)、そして小出茉莉(森口瑤子)は、児童館で開かれているバザーを訪れていた。和やかな空気の中、子どもたちの声が響く会場で時間を過ごしていたが、そこへ姉弟の田辺夏希(細谷優衣)と春人(土屋陽翔)が慌てた様子で亀山のもとに駆け寄ってくる。児童館に置いてあったふくろうの置物「フクちゃん」がいなくなったというのだ。

その頃、杉下右京(水谷豊)はトイレで手を洗っていたが、何気なく目に入った窓枠に足跡が残されていることに気づく。違和感を覚えつつも、いったんその場を離れ、児童館オーナーの並木弥生(中田喜子)による読み聞かせに耳を傾けていた。

フクちゃんを探すのを手伝ってほしいと亀山に頼まれると、右京はすでに見当がついているかのように「もう見つかりましたよ」と告げる。そして子どもたちと一緒に児童館の外を調べ、小枝を辿っていくと置物のふくろうを発見する。

右京の推理によれば、犯人は侵入のために手頃な足場を必要としていたのだろうという。視線を上に向けると、壁にははしごが設置されており、それを上っていくと問題の窓にたどり着く。そこから侵入したと考えれば、窓枠に残されていた足跡とも辻褄が合う

このことを館長の村越絢子(原ふき子)に伝えると、幸いにも館内で特に何かが盗まれた様子はないという。しかしその直後、警察から連絡が入り、児童館のすぐ近くで殺人事件が発生し、犯人が逃走中であることが判明する。右京と亀山は状況を確かめるため、現場へ向かうことにした。

事件詳細

遺体の状況から、死亡推定時刻は昨夜9時から11時の間と判断された。被害者は背中を鋭利な刃物で数回刺されており、強い殺意がうかがえる。一方、犯人が現場から逃走したのは、今朝になってからとみられていた。

益子桑栄(田中隆三)は、犯人が犯行後すぐに立ち去ったのではなく、何らかの理由で朝まで失神していた可能性を指摘する。現場には落下したケースがあり、その角には血痕が付着していたが、鑑定の結果、それは被害者の血ではなかった。襲われた被害者が最後の抵抗として犯人を殴り、その際に負わせた傷の血ではないかと推測される。

被害者のスマートフォンや財布は持ち去られており、金品目的の犯行の可能性も浮上する。さらに現場には「いしや☆18」と書かれたメモが残されていた。その端には、弥生の絵本に登場するキャラクターであるふくろうの絵が描かれていた。

この事実を受け、弥生にも連絡が入る。弥生が自宅に戻ると、窓は何者かによって破られていた。さらに室内には、包丁を手にした男が立っており、事態は一気に緊迫したものとなる。

被害者の身元は澤村ひとみ(田中真琴)と判明する。さらに、現場から逃走した男は、ひとみの交際相手である佐野啓太(福山翔大)だったことが明らかになった。ひとみの職場の店長・白井清(藤原シンユウ)によれば、前日の昼頃、2人は言い争っていたという。

その後、土師太(松嶋亮太)からの報告で、佐野が防犯カメラに映っていた事実が確認される。右京は映像を見て、佐野が児童館のスリッパを履いていた点に注目する。そして、先に自分が見つけたトイレの窓枠の足跡は、靴ではなく靴下によるものだったと説明する。

これらの状況から右京は、今朝、児童館に侵入した人物は佐野である可能性が高いと推理する。犯人の逃走方向と弥生の自宅の位置が一致していることに気付き、右京たちは弥生の家を訪ねることにした。

違和感

佐野は弥生を拘束し、「ひとみを殺したのはお前だろう」と包丁を突きつけて迫っていた。極度に緊張した空気の中、そこへ右京と亀山たちが訪ねてくる。右京は室内の様子に違和感を覚えつつも、あえて深く踏み込むことはせず、慎重に会話を進める。

右京はひとみを殺害した犯人は、現在逃走している男とは別人だと考えていると語る。その根拠として、犯人は右利きである点を挙げる。弥生は左利きであり、その事実からも彼女が犯人でないことは明らかだと、その場で断言する。さらに右京は、逃亡中の男から直接話を聞いてみたいとも口にした。

現場に残されていたメモ帳について尋ねると、それは店舗で配布されていた販促品だということが分かる。右京は必要な情報を得ると、その場を一旦引き上げる判断を下す

しかし、弥生の手首に残された縛られた痕を、亀山も右京も見逃してはいなかった。右京は亀山をその場に残し、見張りを続けるよう指示する。どこで見張るべきか思案していると、そこへ田辺姉弟と母親の真理子(徳留歌織)たちが現れ、この近所に住んでいるという。

ディスレクシアとは

右京は澤村ひとみの勤め先を訪れ、店長から話を聞く。防犯カメラの映像を見せると、店長は昨日起きた出来事を思い出す。ひとみは休憩に入る直前、「知り合いと話をする」と言って店を出ておりその相手について、昔通っていた児童館の人だと話していたという。店長はひとみが保育士への転職を考えていた可能性もあったのではないかと語る。

現場に残されていたメモを見せても、店長には心当たりがなかった。しかし、「妙な落書きのようなものを、ずっと持っていた」と言いながら、店長は1枚のメモを持ってくる。そこに書かれていた文字はどこか拙く、整っていないものだった。店長はそれはおそらく彼氏が書いたものだろうと推測する。

その文字を見た右京は、ディスレクシアではないかと考える。ディスレクシアとは、生まれつき文字の読み書きに困難を抱える発達性読み書き障害で、学習障害の1つである。右京の推測に対し、店長も思い当たる節があると語り出す。

彼氏の注文はいつも時間がかかり、メニューをスマートフォンで撮影したかと思えば、そのスマートフォンを耳に当てて、何かを聞いているような仕草をしていたという。当時は不思議に思っていたが、今となっては理由が分かる気がすると店長は言う。

右京は、その話が非常に参考になったと礼を述べ、店を後にするのだった。

一時閉鎖

亀山は田辺家から弥生の家を見張ることになる。春人の母である真理子は、5年前にあの児童館が運営会社の不祥事によって閉鎖に追い込まれたことを明かす。その後、弥生が施設を買い取り、児童館として存続させたのだという。離婚したばかりだった真理子にとって、弥生が子どもの面倒を見てくれたことは大きな支えであり、心から感謝していた。

一方、佐野は昨日の昼、ひとみの職場で弥生と話しているのを見かけたと語る。最近のひとみの様子がどこかおかしく、何かあったのではないかと尋ねると、「今夜話す」と言われたのだという。佐野は弥生が右京たちに対し、ひとみを知らないと嘘をついた点を指摘する。

それに対し弥生は、昼間には会っていたが、夜には会っていないと説明する。あの場で正直に話せば、すぐに事情聴取が始まると思い、とっさに嘘をついてしまったのだと明かす。

佐野は絵本を写真に撮り、その音声を聞く。その姿は、弥生の息子・蓮(葛飾心)の行動と重なっていた。ふくろうの絵を見て、どこかで見たことがあると感じた佐野に対し、弥生は例のメモ帳を見せる。すると佐野は、それがひとみの部屋に置いてあったものだと告げる。その言葉を聞き、弥生は、刑事たちが言っていた意味はこういうことだったのかと、ようやく納得するのだった。

息子の死

右京は絢子に澤村ひとみの写真を見せ、面識があるかを確認する。すると絢子は、ひとみがかつてこの児童館に通っていた子どもだと明かす。時期は7、8年前で、当時は18歳未満であれば誰でも利用できる場所だったという。

ただし、その頃はまだ弥生がオーナーになる前であり、弥生自身とひとみが直接面識を持っていた可能性は低いと絢子は語る。一方で、ひとみは蓮とは面識があったという。蓮は弥生の一人息子で、15歳頃から児童館に通い始めており、ひとみとは親しい関係だった。

さらに絢子は、蓮もディスレクシアだったことを明かす。ディスレクシアは1クラスに2、3人はいるとされる発達性読み書き障害で、文字の読み書きに困難がある一方、会話そのものには支障がない。そのため、周囲から障害として認識されにくい特徴があるという。蓮の場合も、絢子が勉強を見てあげていた際に、ようやくその特性に気づいたのだと語る。

右京は、ディスレクシアの人には文字がどのように見えているのかを、絢子から詳しく教えてもらう。そして蓮が実際に使っていたノートを目にした瞬間、「なるほど」とつぶやき、何か重要な手がかりを得た様子を見せる。

蓮は5年前に自ら命を絶っていた。その出来事以降、弥生はずっと自分を責め続けてきたという。児童館を存続させているのも、せめてもの罪滅ぼしだと弥生は語っていた。蓮は18歳を過ぎた頃、この児童館で働いていた時期もあり、この場所は彼にとって心のよりどころだった。だからこそ弥生は、蓮が大切にしていたこの場所を守り続けたいと強く願っていたのだった。

絵本の秘話

右京と亀山は情報を整理するため合流する。その中で、近所の住民から重要な証言が得られる。蓮の葬式の夜、澤村ひとみが弥生のもとを訪れ、土下座して「私のせいだ」と何度も謝り続けていたというのだ。しかし当時の弥生は、その謝罪を受け入れず、強く拒絶していた様子だったと住民は覚えていた。

その直後、弥生から右京に電話が入り、右京は弥生の家へ向かう。弥生は例のメモをもう一度見せてほしいと頼み、右京はそれを差し出す。弥生はそのメモ帳が蓮も使っていたものだと明かし、蓮がひとみに渡したものだったと語る。

ひとみがあれほどまでに謝り続けていた理由は、蓮が亡くなる前に2人が喧嘩をしていたことにあった。その出来事が心に重くのしかかり、ひとみは自分に責任があると思い込んでいたのだという。しかし弥生は、ひとみを恨んではいないと静かに語る。「蓮を苦しめたのは……私ですから」と。

弥生は蓮が子どもの頃のことを振り返る。父親(相樂孝仁)は蓮に対し、「努力が足りない」と怒鳴りつけることが多く、蓮が本当に苦しんでいる時、弥生はそばにいてやれなかった。蓮が不登校になって、ようやく自分の過ちに気づいたという。

その後、弥生は夫と離婚し、パートで働きながら本を書き続けた。代表作である『しずかなもりのふくろう』は、蓮のために描いた話だった。「人生は困難に満ちているけれど、決して一人ではない」その思いを、弥生は物語に込めて伝えたかったのだと語るのだった。

不正受給

右京は弥生の家を出て、外の空気を吸いながら状況を整理する。佐野は間違いなく、まだ家にいると確信していた。例のメモは蓮のもので、書かれたのは5年以上前のものだと分かっている。亀山は児童館が閉鎖に追い込まれたのも、ちょうど5年前だったことを思い出す。

そもそもの発端は、運営会社が職員の数を水増しし、補助金を不正に受給していたことだった。その不正は、職員による内部告発によって明るみに出た。事件が発覚したのは、蓮が自殺してから1か月後のことだった。

一方、佐野は年賀状の写真を手にしながら、抑えきれない感情を吐き出すように語る。「俺は、あんたの息子とは違う。家も学校も、全部地獄だった」と。仕事でも少しでもミスをすればすぐに怒鳴られ、「書いてある通りにやれ」「普通ならできるだろう」と罵られてきたという。

弥生が、ディスレクシアだと知ったのはいつなのかと尋ねると、佐野はひとみが教えてくれたのだと答える。そのやり取りの最中、佐野が手にしていた2020年の年賀状に弥生の視線が止まる。その1枚を見た瞬間、弥生の中で、忘れていた記憶が静かによみがえり始めていた。

不審死

右京は、蓮の死因について改めて調べを進める。死因は転落死で、現場は自宅近くにある雑居ビルだった。現場には遺書の書き置きが残されており、右京はその内容を確認する。遺書は本人の筆跡で、当時の捜査では自殺に至る動機もあったと判断されていた。

ひとみの話によれば、蓮は当時、職場のことで深く悩んでいたという。しかし、ひとみ自身も自分のことで手一杯で、苦しむ蓮に対して冷たく突き放してしまった。そのことが強い後悔として残り、「自分のせいで蓮は死んだ」と、ひとみは思い詰めていた。2人が最後に会ったのは自殺の前日、8月5日だった。

死亡推定時刻は午後6時頃で、現場に落ちていた壊れた腕時計は6時7分を指していた。遺書に書かれていた言葉は、「ごめんなさい きようなら」という、あまりにも短いものだった。転落現場となったビルの名称は「スター電産」。その名前を確認した右京は、静かに「なるほど」とつぶやく。

署に戻ると、角田六郎(山西惇)課長が新たな情報を伝える。補助金の不正受給を行っていた運営会社の社長は、自治体からの返還要求を無視し、そのまま姿をくらましているという。課長は、これは計画的な詐欺の可能性が高く、同様の疑いがある施設が他にも存在すると指摘する。

警察がグロウピースの摘発に本格的に動き出したのは9月9日だった。しかし、その発端となった匿名の情報提供が行われたのは8月5日、つまり蓮が亡くなった直後だったことが判明する。右京はその日付に強い意味を感じ取る。

そして右京は、以前から課長に依頼していた新宿詐欺事件の捜査資料を受け取る。点と点が、少しずつ1本の線としてつながり始めていた。

逃走

弥生が「真犯人が分かったら、殺す?」と問いかけると、佐野は一瞬の迷いもなく「うん」と即答する。弥生は静かに、「あなたが殺すことはない。あなたには未来がある」と諭すが、佐野は「ひとみのいない未来なんて……」と力なく言葉を漏らす。

佐野は年賀状の写真を手に取り、音声読み上げを起動する。スマートフォンは「イシヤマ アヤコ」と読み上げ、それを聞いた佐野は、「イシヤ」というメモと関係があるのではないかと口にする。それが誰なのかを問い詰め、児童館へ直接行こうとした瞬間、弥生は突然その場に倒れ込んでしまう

佐野が薬を探そうと部屋に入った、その一瞬の隙を突き、弥生は彼を部屋の中に閉じ込め、自らは玄関から外へ出る。見張っていた亀山は異変に気づき、すぐに弥生のもとへ駆け寄る。弥生は佐野が裏口から逃げたと告げ、亀山はそのまま追跡に向かう。

その後、再び弥生のもとを訪れるが、彼女の姿はすでになかった。家の中に入ると、今度は佐野が部屋の中からドアを叩く音が響いてくる。亀山は佐野を部屋から出し、右京に連絡を入れた

メモの意味

あの日、弥生は澤村ひとみから衝撃的な話を聞かされていた。蓮は自殺したのではなく、殺されたのだという。蓮は児童館が閉鎖されるかもしれない状況に深く悩み、運営会社の不正を告発しようとしていた。そして、その不正を行っていた人物は、今も別の施設で同じことを続けていると、ひとみは語った。

ひとみは、その証拠として施設のパンフレットと、蓮が残したメモを弥生に渡そうとした。しかし弥生は、「あの子はもういないの。いい加減にして」と感情を爆発させ、それを受け取ろうとしなかった。蓮を失った現実と向き合えず、ひとみの言葉を拒絶してしまったのだった。

その後、右京は亀山のもとへ向かい、推理を語り始める。ひとみは、蓮の死に強い疑問を抱き、真犯人の存在を探り続けていた。不正受給に関する通報が行われたのは、蓮が亡くなる前日だった。内部告発者は、おそらく蓮本人だった可能性が高い。そして、その事実に気づいた人物が、口封じのために蓮を殺害したのではないかと右京は考える。

では、ひとみはなぜ犯人の存在にたどり着いたのか。その答えが例のメモだった。あのメモは、誰かと待ち合わせをしていた場所と時間を示していたものだったのだ。「18」は18時を意味し、蓮の死亡推定時刻は18時7分。現場となったビルには、星のマークが描かれた看板が掲げられていた。「いしや」とは、その待ち合わせ相手の名前だった。

さらに右京は、遺書についても重要な点を指摘する。遺書は確かに蓮の筆跡だったが、マス目入りの用紙に書かれていた。蓮はディスクレシアであることから、練習帳に文字を書いていた。それを使用し偽装した可能性がある。そこまで理解していた人物は、蓮のごく身近にいた存在に限られる。

蓮の死は自殺ではなく、巧妙に仕組まれた殺人だった。右京はそう感じていた。

真犯人の正体

児童館に弥生が姿を現す。ホールで村越と向き合った弥生は、静かに言葉を投げかける。「あなただったのね、村越さん。結婚する前は石山だった」。その瞬間、事態を察した右京たちが駆けつけ、弥生を制止する。

弥生は感情を抑えきれずに叫ぶ。「私のせいで、子どもたちにできることは、もうこれだけなの!」自らの手で決着をつけようとする弥生の前で、右京は静かにしかし明確に真相を語り始める。

蓮の遺書には「きようなら」と書かれていた。意味はもちろん「さようなら」だが、そこに重要な意味があった。ディスレクシアの文字の見え方は人それぞれで、蓮は「さ」と「き」のように形の似た文字を混同しやすい特性があったという。また、「い」と「こ」、「し」と「つ」、「か」と「や」なども、混同しやすい文字として知られている。

同じことは、あのメモにも当てはまる。メモに書かれていた「いしや」という文字は、蓮が本当に書きたかった言葉ではなかった。蓮が伝えようとしていたのは「こつか」──つまり、小塚という名前だったあの日、蓮が会っていた相手は児童館の職員である小塚だったのだ。

小塚悟(竹森千人)には詐欺の前科があり、他の施設で行われていた不正も、過去に小塚が関与していた詐欺グループとつながっていた。追及に対し小塚はシラを切るが、右京は自宅マンションの防犯カメラ映像を示す。そこには、澤村ひとみが小塚を待ち伏せしている姿が映っていた

ひとみは小塚に疑惑を突きつけた。すべてが露見することを恐れた小塚は、ひとみを自宅まで尾行し、そこで殺害に及んだのだ。佐野の証言では無我夢中で抵抗し、犯人は引っ掻かれているという話を右京はする。そして亀山が小塚の体を確認すると、首にはっきりと爪痕が残っていた

追い詰められた小塚は、ふてぶてしく本音を漏らす。「全部うまくいってたのに……蓮さえいなけりゃ」。その言葉が、彼こそがすべての元凶であることを、何よりも雄弁に物語っていた。

事件の真相

蓮が小塚と待ち合わせをしたその日、蓮は小塚に真っ向から問いただしていた。運営会社の社長に不正を指示していたのは小塚ではないのか、と。追及された小塚は蓮と揉み合いになり、最終的に蓮を階段から突き落とした。そして遺書を偽造し、自殺に見せかけることも、うまくやったつもりでいた。

ところが、そこへ突然ひとみが現れる。小塚が今も別の会社で同じ不正を続けていること、その会社の社長と小塚が会っている写真を突きつけられたのだ。ひとみは一晩だけ猶予をくれないかと告げ、その場を立ち去る。しかし小塚は彼女を追い、ひとみの自宅まで尾行し、包丁で刺し殺した

そこへ佐野がやって来る。物陰に潜んでいた小塚は、ケースで佐野の頭を殴りつけるが、倒れる瞬間、佐野は必死に小塚の首元を引っ掻いていた。小塚は佐野の靴をドアに挟んで争ったように偽装し、そのまま逃走したのだった。

追い詰められた小塚は、「俺は誰にも迷惑をかけずに金を稼いでたんだ。あいつらが余計なことをしなければ……全部あいつらのせいだ!」と身勝手な言い分を吐き出す。その言葉を聞いていた弥生は、バッグから包丁を取り出し、小塚に向かっていこうとする。しかし右京と亀山がいち早く異変に気づき、間一髪で制止する

右京は憮然とした表情で小塚の前に立つ。「蓮くんもひとみさんも、悪事に立ち向かっただけです。あなたは身勝手な保身のために、彼らの未来を奪ったんです。この先、犯した罪と相応の罰があなたを待っています。それがどんな罰なのか、想像するがいい!」右京の言葉は静かだが重く、小塚を突き刺した。

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【相棒24】8話の結末

小塚の身柄は警察に引き渡され、事件はようやく決着を迎える。待機していた佐野のもとへ弥生が歩み寄り、「あなたの代わりにと思ったけれど、だめだった」と告げると、佐野はぶっきらぼうに「頼んでねえよ……」と返す。しかし弥生は堪えきれず、「結局……蓮に何もしてあげられなかった……」と涙をこぼす。

その姿を見て、右京は静かに語りかける。「本当にそうでしょうか」と。夏希の話によれば、5年前、両親の離婚で不安定になっていた彼女に、寄り添い励ましてくれた先生がいたという。それが蓮だった。蓮は夏希に、この本を読むと前向きになれると伝え、ふくろうの絵本を手渡していた

亀山は言う。蓮は前向きに生きていた。それは間違いなく、弥生のおかげだと。右京も続ける。「弥生さんが絵本に込めた思いは、きちんと届いていると思いますよ。子どもたちにも、そして蓮くんにも」

やがて佐野は連行される。その後を追うように弥生は近づき、あのふくろうの絵本を佐野に差し出す。「読めるかな」と戸惑う佐野に、弥生は「ゆっくりでいい。あなたにも読んでほしくて」と静かに告げる。佐野は深く頭を下げ、そのまま警察に連れて行かれた

ひとみだけが救いだったと言っていた佐野、その背中を心配そうに見送る弥生に右京は語る。「夜を怖がる孤独なふくろう。様々な出会いを通して希望を見出してゆく。ええ、彼の物語はこれからです」

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【相棒24】8話のまとめと感想

息子と同じディスクレシアだった男の代わりに、敵を討とうとした母親の話でした。

ディスクレシアという名前が今はついていますが、昔は確かに親にも教師にも「努力が足りない」とか言われていたでしょう。自分も子供の頃に文字を書くと鏡文字になってしまうことがあり、「ふざけるな」と怒られていたことを思い出しました。

村越の旧姓が石山だったというのが明かされた時、それはさすがに後出し過ぎると思っていたら、右京さんの暗号解読もなかなか斜め上でした。小出しにヒントを出してきてはくれましたが、肝心の文字に関しては練習帳をよく見ないと分かりません。できれば右京さんでなく、弥生が解き明かしてくれたら、より親子の絆と無念さが伝わって良かったのではないかと思いました。

そしてやはり、中田喜子さんの喜怒哀楽の表情がさすが女優さんだなと、見ていて感心しました。多分こんなに話が動かないドラマだとしても、中田さんならドラマチックに演じてくれそうです。

【相棒24】8話のいいセリフ

この先、犯した罪と相応の罰があなたを待っています。それがどんな罰なのか、想像するがいい!

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