【コーチ】8話「最後の事件」のネタバレと感想をまとめています。
15年前、向井の妹が殺害される事件が発生し、向井は身内であることから捜査を外される。仲間を信じて犯人逮捕を待っていた向井だったが、待てずに問題を起こしてしまい……。
【コーチ】8話のあらすじ
15年前、向井光太郎(唐沢寿明)の妹である浜浦沙織(若月佑美)が殺害される事件が発生する。向井は身内であることから捜査を外され、捜査一課の仲間たちを信じて良い報告が届くのを待った。
しかし3ヶ月たっても有力な手がかりは見つからず、捜査は難航していた。痺れを切らした向井は捜査本部に乗り込み、信じていた仲間たちの前で暴言を吐いてしまう。
そして勝手に捜査を始めた結果、現在の人事課に左遷された。そのことを富永由里(木村多江)から聞かされた益山瞳(倉科カナ)は、部下たちにも情報を共有する。
犯人逮捕が向井の無念を晴らすことになると、張り切る向井の教え子たち。だが、また同じ手口の事件が発生してしまい……。
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【コーチ】8話のネタバレ
新たに起きた事件も以前起きた高木萌殺害事件同様、雨の日に窓を焼破りで侵入し、首を絞めて女性を殺害するという手口だった。それは向井の妹を殺害した手口とも同じだった。
厄介な新人である堺は、事件現場で遺体と対面するのが初めてだったため、耐え切れずに現場を離れる。すると事件現場近くで犯人が着ていたコートの繊維片を発見した。
お手柄だとみなが堺を褒め称えるが、翌日堺は自分には刑事は向いてないので、捜査共助課へ異動することにしたという。無駄なことをするのが苦手だという理由からだった。
やがて科捜研が調べた結果、繊維片は萌殺害犯が着ていたコートと同一であると報告が入る。そして同一犯の犯行と警察は判断した。
合同捜査本部が立ち上がることになり、相良たちが署にやってくる。向井と遭遇するなり相良は追い返し、向井も何も言わず出て行った。瞳たちは一緒に犯人を確保しようと向井に呼びかけるが、向井はこれは自分の仕事ではないと断って去った。
その後、西条の元にコートの輸入代理店であるグローネル社から連絡が入り、コートは元社員の男が持っていることが判明した。
15年前
15年前、向井光太郎(唐沢寿明)は妹の浜浦沙織(若月佑美)と2人でレストランで食事をしていた。穏やかな時間は1本の電話によって突然断ち切られる。携帯が鳴り、向井は捜査に駆り出され、その場を後にすることになった。
その後、雨の降る中で向井は殺人事件発生の連絡を受け、現場へと向かう。そこで彼を待っていたのは、無惨にも命を奪われた妹の遺体だった。目の前の現実を前に、向井は正気を保つことができなかった。
様子を見かねた富永由里(木村多江)が向井に声をかける。向井は両親を事故で亡くしており、高校を卒業するまでは妹と別々に暮らしていたという。
卒業後は向井が妹の面倒を一手に引き受け、支えてきた。そのため、この事件では身内という理由から捜査に加わることができなかった。苦しい過去を抱えながらも、向井は今の捜査本部を信じていると静かに語るのだった。
不信感
事件から3ヶ月後、捜査本部では相良孝文(古田新太)が中心となって指揮を執り、高嶋克也(田辺誠一)も捜査に加わっていた。そこへ向井が現れ、自分も捜査に加えてほしいと訴える。
相良は関係者を捜査から外すのは当然の処置だと冷静に告げるが、向井は「これは私の事件だ」と強く食い下がる。この数ヶ月間、何をしてきたのか、もう任せておけないと、感情をぶつけるように声を荒らげた。
相良はそれは捜査員全員を無能呼ばわりする発言だと反発し、向井に退出を命じる。室内では捜査員たちからも怒号が飛び交い、向井は追い出されるようにその場を後にした。
その後、向井は独断で聞き込みを続けるが、高嶋たちから現場をかき乱していると非難される。向井はその声を意に介さず、単独行動を続けたものの、やがて人事二課への異動が決まってしまう。
結局、妹の沙織を殺害した犯人は見つからず、この事件は現在に至るまで未解決のままとなっている。
向井の助言
益山瞳(倉科カナ)は富永から、向井の過去について話を聞く。富永はかつて向井に救われた経験があるという。一課の刑事として壁にぶつかり、自分の適性に悩んでいた時期、向井が物事の見方を変えてくれた。その助言をきっかけに、自分には別の道があると考えるようになり、人事の仕事に興味を持つようになったのだという。
一課を離れてからの向井は、生きがいを失ったように見えた。そこで富永は、コーチ役を向井に依頼した。向井ほど後輩の悩みに耳を傾け、心のもつれを解きほぐせる人物はいない。それは個人のためだけでなく、警察組織全体の力になると考えたからだった。その役割を担う中で、向井自身もまた、かつての情熱を取り戻しつつあるように見えた。
しかし現在起きている高木萌(倉嶋ここの)の事件が、15年前に起きた妹殺害事件とよく似ている点が気がかりだった。向井は同一犯の可能性を疑っているはずだ、と富永は感じている。もしそれが事実だった場合、向井が何をしようとするのかはわからない。ただ1つ確かなのは、あの悲しみに囚われていた頃の向井の姿を、もう2度と見たくないという富永の思いだった。
被疑者
瞳は富永から聞いた話をチーム全員に共有し、ようやく向井のこれまでの言動の意味が理解できた。堺進次郎(佐藤龍我)は思わず「ばかみたいですね」と口にし、捜査の邪魔をした挙句、人事に飛ばされて事実上飼い殺しにされている状況を指摘する。みんなその言葉に反論する気も起きないぐらい呆れ、場には重い空気が流れた。
瞳は気持ちを切り替えるように促し、今は目の前の捜査に集中すべきだと語る。もし今回の事件が15年前とつながっているのなら、それは向井の無念を晴らすことになる。たとえ関係がなかったとしても、早期解決を目指す姿勢に変わりはないと強調した。
その後、所貴之(犬飼貴丈)と正木敏志(阿久津仁愛)は鹿島勝(片桐仁)への聞き込みに向かう。被害者が着ていたコートについては引き続き確認中とし、防犯カメラなど周辺環境の精査は西条猛樹(関口メンディー)と堺が担当することになった。
鹿島の所へ行き、問題となっているメッセージの履歴を提示する。所は頭ごなしに追及するのではなく、一定の理解を示しながら供述を引き出そうとするが、鹿島は関与を否定する。しかし事件当夜のアリバイを確認するものの、それを証明できる人物は誰もいなかった。まだ決定打には欠けるため、鹿島の動向を監視する方針が固められた。
新たな事件発生
新たに栗原理央(島田杏純)という女性が殺害される事件が発生し、捜査線上では同一犯による犯行の可能性が浮上する。現場に立ち会った向井は、被害者の状態を冷静に確認していく。財布の中には現金もカード類も残されたままで、物盗りではないことが明らかだった。被害時刻は夜11時半ごろで、第1発見者は被害者の友人だった。現場には男性のものと思われる毛髪も落ちていた。
現場検証に加わった堺は、これが初めての凄惨な現場だったこともあり、強い不快感に襲われる。思わずその場を離れ、無意識のうちに近くの路地へと足を向けた。そこでふと、犯人が通過する際に何か痕跡を残しているのではないかと考え、周囲を確認する。すると、コートの繊維片らしきものが引っかかっているのを発見した。
後日、科捜研の鑑定により、その繊維が例のコートと同じ素材であることが判明する。この結果から、萌の事件と同一犯である可能性が一気に高まった。さらに、事件発生時刻に鹿島の動向を監視したところ、鹿島は一切行動しておらず、犯人ではないことが確実となる。
堺の発見は大きな手柄として評価され、捜査員たちは口々に称えた。堺自身は、向井から「無駄なことが後でつながる」という話を聞いていたため、無駄かもしれないと思いながらも確認してみただけだと語る。その何気ない行動が、事件を大きく前進させる結果となった。
適材適所
事件後、捜査班は飲みの席で堺の評価について語り合う。思った以上にのびしろがあるのではないか、という声も上がる中、瞳は今回の事件が15年前とつながっているかどうかは五分五分だと冷静に見ていた。これほど長い空白期間があること自体、不自然に感じられるとも口にする。そんな折、堺から瞳に電話が入り、大事な話があるとだけ告げられる。
翌朝、堺は捜査班の前に姿を見せ、「お世話になりました」と頭を下げる。そして、自分には刑事は向いていないとようやく分かったと告げ、捜査共助課へ異動する決断をしたことを明かす。これからは定時で帰り、裏方として皆を支えていきたいと言い残し、静かにその場を後にした。
突然の出来事に、西条は「何だったんだ、あいつは」とぼんやりつぶやく。一方、所は堺が自分に合った仕事を見つけたのならそれでいい、それは向井の存在があったからこそだと語り、向井が残した影響の大きさを噛みしめるのだった。
同一犯
萌の事件と理央の事件が同一犯によるものと判断されたことを、三田義徳(坪倉由幸)係長が捜査班に報告する。これを受け、両事件を扱う合同捜査本部が立ち上げられることになった。
ほどなくして相良たちが本部に姿を見せる。相良は向井を見るなり「何をしている」と厳しく問いかける。瞳は、向井は若手刑事のコーチとして来ているのだと説明するが、相良は「どこに若い刑事がいる」と取り合わない。そのやり取りの中で、向井は自分はこの場にいるべき人間ではないと悟り、立ち去ろうとする。
相良は、警察にコーチなどという制度はない、部外者は帰るようにと向井に突き放す。向井はそれ以上何も言わず、静かにその場を後にした。
【コーチ】8話の結末
瞳たちは向井を追い、15年前の事件について話を交わす。向井は妹を殺した犯人をいつか自分の手で逮捕できるかもしれないと、心のどこかで期待し続けている。瞳は向井がコーチ役を引き受けた本当の理由はそこにあるのではないかと指摘する。
萌の事件が15年前の事件と同一犯である可能性が浮上したからこそ、向井は再び現場に姿を見せた。そして、若手刑事たちのコーチ役を引き受けたのも、その立場なら内部に関わり、捜査に参加できると考えたからだった。
瞳は捜査から外れることに本当に納得しているのかと向井に問いかける。皆で一緒に犯人を確保しようと誘うが、向井は「この捜査は私の仕事ではありません」と言い残し、その場を去った。
その後、西条に連絡が入る。れいのコートの持ち主が判明したという。持ち主はグローネル社の元社員、古屋英俊(木幡竜)という男だった。15年前の事件当時、年齢は29歳。重要参考人として一気に捜査が進む可能性が高まる。
状況が大きく動けば、向井も考えを変えて現場に戻ってくることはないだろうかと、西条は淡い期待を口にするのだった。
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【コーチ】8話のまとめと感想
15年前に向井が何をやらかしたか判明し、また新たに事件の被害者が出たという話でした。
最初は信じていると任せていた向井ですが、捜査が難航するにつれてじれてしまいます。そして捜査会議に乗り込み、捜査員たちに暴言を吐きました。その結果、向井は誰からも信頼されず、捜査一課から人事へ異動させられました。
犯人逮捕はみんなの協力がなければできないと、向井自身が一番分かっているはずなのに、いざ私事になると我を見失ってしまうようです。
瞳たちの呼びかけにも応えず、また1人で暴走しそうな雰囲気です。それをきっと今回チームを去った堺も裏から支援し、教え子たちが止めて最終的には犯人逮捕もできる。そういった大団円で終わることを望みますが、次回最終回ではどうなるか?楽しみです。
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