WOWOWのドラマ【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話のネタバレと感想をまとめています。
日高に向かった杉元たちは、刺青の持ち主が会いに行くと言っていたアメリカ人を訪ねる。“モンスター”を倒したら居場所を教えるという。ヒグマなら倒したことがあると討伐を請け負うアシㇼパだが、このヒグマは不死身のヒグマらしく……。
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話のあらすじ
札幌で刺青の囚人が日高に向かったという話を聞いた杉元佐一(山崎賢人)たちは、囚人が会いに行くと言っていたアメリカ人のダン(モーリー・ロバートソン)を訪ねる。
ダンは曖昧な返答をし、“モンスター”を退治してくれたら、居場所を教えてやるという。モンスターとはヒグマだと分かり、アシㇼパ(山田杏奈)は倒したことがあるので請け負うことにした。
だがこのヒグマは、目を撃っても指を吹き飛ばしても、次に会う時には治っているという。だからモンスターだというのだが……。
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【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話のネタバレ要約
ヒグマをやっつけようとすると、実は3匹いたことが判明する。辛うじて小屋に逃げ込んだ杉元たちは、先にいた若山と仲沢のどちらかが囚人だと疑う。
若山が囚人だと分かるが、若山はそのまま熊に追われて消えてしまう。しかし、置いてきた仲沢を助けに、ダンから機関銃を借りて若山は再び戻る。
若山が仲沢を救出するため熊と一対一の勝負をし見事勝つが、負った傷が元で仲沢と共に絶命した。
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話詳細なネタバレ
博打を占う
白石由竹(矢本悠馬)はインカㇻマッ(高橋メアリージュン)を連れて賭場にやってきた。彼女の占いの力で勝ち続けることを企み、密かに期待していたのだ。
「この賭けでどっちが勝つか、当ててもらえないか?」白石が尋ねると、インカㇻマッは静かに頷き、狐の頭蓋骨を使って占いを始めた。占いの結果に従い、白石は賭けを進めていくと、その度に勝利を手にした。
周囲の客たちは次第にその不思議な光景に気づき始め、インカㇻマッからエカエカというお守りを買い求める。
その時、杉元佐一(山崎賢人)たちが賭場に現れ、白石を連れ戻そうとした。だが、白石は勝負に夢中で、「最後の一勝負をさせてくれ!」と貸元に挑戦を申し出た。彼はインカㇻマッに再び占ってもらい、全てを「半」に賭けると宣言した。
しかし、インカㇻマッは勝負の行方を見届けることなく、その場を静かに立ち去った。結果がどうなろうと、彼女には関心がなかったのだ。賭けの結果が発表されると、それは「丁」。白石は全てを失った。
一方、インカㇻマッを追いかけるアシㇼパ(山田杏奈)が彼女を問い詰める。インカㇻマッは冷静に答えた。「インチキではないわ。白石に狐の骨が当たったから運命が変わったの。彼らが大金を手にしてしまったら、あなたに協力しないかもしれない。こうなったほうが都合が良かったのでは?」
そして、インカㇻマッはアシリパの顔をじっと見つめ、穏やかに微笑みながら言った。「あなたの目、お父様と同じ、きれいな色ですね」
「アチャのことを知ってるの?」アシㇼパが問うたが、インカㇻマッは答えずにその場を去っていった。
モンスター
杉元たちは、噂のアメリカ人・ダン(モーリー・ロバートソン)に会いに向かっていた。ダンは、杉元たちが刺青の囚人について知りたがっていることを知ると、どこか曖昧に微笑みながら言った。「会ったような、会わなかったような…それより、第七師団の男も、同じように刺青の男を探してここに来ました」
さらに、ダンは提案を持ちかけた。「もしあなたたちが“モンスター”を倒せれば、刺青の男の居場所を教えてあげます」
ダンが言う「モンスター」とは、指を吹き飛ばされても、目を撃たれても復活するという不死身のヒグマだった。彼はそのヒグマを狩るのを依頼したのだ。アシㇼパはその依頼を引き受け、杉元と共にヒグマ退治に向かうことを決意した。
一方、白石とキロランケ(池内博之)は、客人用の小屋へ向かう途中でそのヒグマと遭遇してしまった。恐怖で顔を青ざめた二人は、小屋の中に避難することにした。小屋の中には既に若山輝一郎(渋川清彦)という男がおり、二人は杉元が来るまで必死に持ちこたえようと意気込んだ。
すると、奥から新たな人物、仲沢達弥(木村知貴)が現れた。仲沢は、「奥の勝手口も塞がないと」と言いながら、奥の部屋に向かっていったが、その居間には生首が二つも転がっていた。その光景を目にしたキロランケは思わず足を止め、「これ、どういうことだ?」と震える声で問いかけた。
その頃、アシリパと杉元のところにも異変が起きていた。逃げてくる馬を追って巨大なヒグマが現れたのだ。アシリパが矢を放とうとしたが、ここに来る前の白石のせいで弓が折れてしまい、攻撃ができない。すかさず杉元が銃で一発撃ち込み、ヒグマはその場から逃げ去っていった。
一息ついた後、従業員(茨城ヲデル)が震えながら口を開いた。「あいつ…指がなかったんです」
その言葉に杉元はハッとし、真相に気づいた。ヒグマが不死身ではなく、実は“二頭”いたのだ。彼らは、二匹の「モンスター」との戦いに巻き込まれているのだった。
さらにもう1頭
杉元たちは小屋に戻り、キロランケは先ほど見つけた生首について若山と仲沢に問いただしたが、二人は「来たばかりで気づかなかった」と言い逃れようとした。生首には顔に傷があったため、「きっとダンが言っていた第七師団の男だろう」とキロランケが推測した。
白石は二人を見て、「このうちどちらかが刺青の男ってことか?」と疑問を口にしたが、仲沢は「誰か別の奴が殺して、先に出て行った可能性もある」と冷静に返答する。その時、杉元たちは周囲を確認し、家の外に3頭のヒグマが取り囲んでいることに気づいた。
キロランケは再び若山と仲沢に視線を向け、「この二人のうちどちらかが第七師団の奴らをやったんだろう」と確信を持ったように言った。しかし、その瞬間、窓辺にいた従業員が突然ヒグマに襲われ、緊張が走った。
杉元は事態を整理するため、中の決着からつけようと決めた。「まず、お前たちの名前を聞こうか」
若山輝一郎と仲沢達弥の二人が名乗ると、杉元は「脱げ」と命じた。もし脱獄囚なら刺青があるはずで、刺青が確認できれば、それを写し取って外の弾薬盒を取りに行かせるつもりだった。
その時、若山が懐から刀を抜き、素早い動きで杉元の銃剣の刃を切り落とした。「てめえらが連れてきたヒグマだろうが。てめえでケツが拭けねえなら、斬り刻んでヒグマの餌にしてやろうか!」と鋭い視線を送り、睨みつけた。
だが、若山の服が裂けた部分から見えた刺青は、求めていたものではなかった。お互いに睨み合う杉元と若山を見て、アシㇼパは苛立ちを隠せなかった。「いい加減にしろ!無事に脱出するのが最優先だろ!」
その言葉に、一旦休戦を決意した若山は刀を引き込み、周囲の状況に目を配った。
刺青の持ち主
しかし、このままでは外の弾薬を誰かが取りに行かなくてはならない。若山が提案した。「どうだ、丁半博打で決めるのは?」
仲沢が壷を振る役を任されることになったが、杉元はその前に「まずは刺青を見せろ」と要求した。仲沢の体には刺青はなく、脱獄囚ではないことが確認された。杉元たちは「半」に賭け、若山は「丁」に張った。ツボを開くと結果は「半」だった。
しかし、壷にはイカサマの仕掛けがあったことが判明する。若山は、「なんだってこんな風に困らせるようなことばかりするんだ」と苦言を呈した。それに対し、仲沢は「親分が浮気するからだ」と軽口を叩き、若山は札幌で金で買った男について話し出した。
杉元は痴話喧嘩に辟易し、「もういいから、外の弾薬を取ってこい」と命じた。若山は生首を外に放り投げ、弾薬を取りに行くためにヒグマの注意をそらした。そして、自分のズボンのベルトを引き抜いて熊を惑わせたが、その拍子にズボンがずり落ち、露わになったのは囚人の刺青だった。
若山は弾薬を渡すとそのまま逃走を図り、小屋の中には別のヒグマが侵入してきた。杉元は一瞬のためらいもなく銃を構え、何発も撃ち込んでヒグマを追い詰め、最後はその口の中に銃を突っ込み、息の根を止めた。
しかし、その時点で弾薬が尽き、周囲にも予備の弾が見当たらなかった。そんな中、白石が「ニリンソウを摘んでおいた」と言って植物を差し出すが、アシㇼパが確認すると、それはニリンソウではなく毒草のトリカブトだった。そこで、アシㇼパはトリカブトを使って毒槍を作り、ヒグマを仕留めるための武器として利用することにした。
毒槍でヒグマに攻撃を加え始めると、今度は屋根からさらにもう1頭のヒグマが侵入してきた。
一方、土饅頭のように地面に埋もれていた若山は、なんとか自力で抜け出し、ダンの元にたどり着いた。彼はダンに向かって怒鳴った。「お前、第七師団に売ったな!」そして「てめえが持っている武器で、一番大きいのを出せ」と、ダンに迫った。
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話の結末
ダンと若山は車で小屋へ向かい、そこに残る熊を仕留めるための準備を整えていた。若山は「姫!」と叫びながら、車に搭載されたマキシム機関銃で熊に銃弾を浴びせ、その凶暴な獣を仕留めた。
しかし、もう1頭の熊が彼らを追いかけてきた。車が激しく揺れた瞬間、仲沢がバランスを崩して地面に落ちてしまう。すると、熊が仲沢に襲いかかり、彼を捕まえた。若山は「姫!」と叫びながら、刀を手に持って駆け寄り、熊の腕を切り落として仲沢を救出した。
その後、若山は熊と一対一の壮絶な戦いを繰り広げ、ついにその命を奪った。若山は傷つきながらも地面を這って仲沢のもとにたどり着き、息を切らしながら彼に手を差し伸べた。
仲沢は弱々しく微笑み、「ざまあみろ、親分。もう…私に隠れて浮気はできないね」そう言って、彼の手をしっかりと握り返した。「これで私は親分の最後の人だからね…」
若山はかすかに笑い、「バカ野郎」と呟くと、その手を握ったまま息を引き取った。
その光景を冷静に見つめていた杉元は、一瞬の静寂の後に立ち上がり、「皮を剥いでくる」と言って、若山の亡骸へ向かって歩き出した。
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【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】5話のまとめと感想
不死身のモンスターだと思われていた熊は、実は3頭いたという話でした。
毎回出てくる人のキャラが濃いドラマですが、今回の若山と仲沢のキャラも濃かったです。
刀を片手に熊を相手取る若山は格好よく、下品な冗談も交えながら熊を仕留めます。そんな若山の愛する姫こと仲沢と、最後は手を握り合って絶命しました。
小屋の中で誰が刺青の男かと推理するところから、機関銃で熊をやっつけに行き、最後はタイマンでしかも刀でやっつける。タランティーノの映画のような、若山版の映画『子連れ狼』のような、そんなノリの映像が面白かったです。
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