【ライオンの隠れ家】1話のネタバレと感想|洸人の読んでた本について

2024秋ドラマ
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2024年10月11日からTBSの金曜ドラマで始まった、【ライオンの隠れ家】1話のネタバレと感想をまとめています。また、劇中で洸人が読んでいた本が、ドラマの内容に関係があるか分かりませんが調べてみました。

2人で穏やかな日常を過ごしていた小森兄弟の前に、突然現れた男の子の名前はライオン。彼はどこからやってきた子なのか?警察に届けようとする兄の洸人だが、ライオンの行動を見て生き別れになった異母姉・愛生を思い出す。そして、兄弟はある決断をし……。

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【ライオンの隠れ家】1話のあらすじ

浦尾市役所に勤める兄・小森洸人(柳楽優弥)と、自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)は2人で、穏やかな生活をしていた。いつもと変わらない日常の繰り返し、それが自分たちにとって大事なことだった。

いつもと同じように自宅に帰ると、そこには見知らぬ男の子がいた。名前はライオン(佐藤大空)、明らかに偽名だろうと洸人は察し、警察に連れて行こうとするとライオンは嫌がった。

仕方なく1晩だけ預かることにした洸人だが、彼の背中に虐待を受けたようなあざがあるのを発見する。それでも翌日には警察につれて行こうとした洸人だが、ライオンのご飯の食べ方の癖を見てある人物が思い出された。

それはかつて子供の頃一緒に住んでいた、6歳年上の異母姉弟の姉・愛生(尾野真千子)のことだった。ライオンは彼女の子供なのか?戸惑う洸人は翌日、ある決断をすることに……。

2話→

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【ライオンの隠れ家】1話のネタバレ要約

小森兄弟のところに突如現れた男の子の名前はライオンといい、どこからやってきたのかは謎だった。

しかし、ライオンの食事の癖を見た兄の洸人は、かつて共に過ごした異母姉弟の姉・愛生を思い出す。

虐待の疑いも考えられるライオンの背中のあざを見た兄弟は、彼を警察に届けずに自宅で保護することにした。

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【ライオンの隠れ家】1話の詳細なネタバレ

変わらない日常

雨が激しく降り続ける山梨県笛乃川の森。少年は母親の手をしっかりと握りしめ、泥でぬかるんだ道を走る。母の手は強く、無言のまま急かされるように進む。彼らの行く先には古びた吊橋があり、その上に辿り着くと、母親は何も言わずに自分の靴を脱ぎ揃えた。少年もそれに倣い、靴を揃えると、母親の手が少年の首にそっと伸びる。その手の温もりは、いつものように優しいはずだった。

一方、茨城県浦尾市では、小森洸人(柳楽優弥)が静かに朝を迎えていた。リビングの窓から差し込む陽光は柔らかく、彼は小説のページをめくりながら、弟の美路人(坂東龍汰)と一緒に朝食を取る。プラネットイレブンから迎えの車がやってきて、美路人を送り出した。

浦尾市役所に向かう洸人の運は、その日の占いの通り、決して良くはなかった。些細な問題が次々と積み重なり、昼食の時間になっても気が重い。食堂で牧村美央(齋藤飛鳥)から聞かされたのは、さっき相談に来た人が一度虐待の指導を受けていたという事実だった。食事を進めながら、洸人はふと「あの人も何かに追い詰められていたのかな」と呟いた。

仕事を片付けて急いで帰ろうとしたが、役所の入り口で捕まってしまった洸人は、またしても頼まれたことを断れず、帰りが遅れてしまう。美路人を迎えに行く時間が過ぎてしまい、待っていた美路人は時間を数えていた。

船木真魚(平井まさあき)の話では彼が描いた絵が、あさがお動物園のポスターに採用されたというのだ。美路人は動物が大好きで、動物の絵を描くのが得意だ。さらに、彼は帰る途中に目にした色を、パントーンの色見本を比べて当てる遊びを始めた。

美路人がいつもする動物の話をしない。それは洸人が聞くのを嫌がったのを覚えていたからだった。洸人は時々ならいいんだというと、美路人は嬉々として動物の話を始めた。

洸人は心の中で「僕たち兄弟にとって、何も変わらないことが、何よりも大事なんだ」と言い聞かせた。

その名はライオン

その日、洸人が美路人を連れて家に帰ると、途端に美路人が叫び出した。洸人が腰をかがめて覗き込むと、そこには確かに小さな男の子が座っていた。

どこから来たのか、なぜいるのか。何を聞いても「知らない」としか答えない男の子。

「名前は?」少し考える素振りを見せたその子は、持っていたぬいぐるみをじっと見つめてからこう答えた。「ライオン」

洸人はその答えに戸惑いながらも、ひとまず様子を見ることにした。「ライオン」と名乗るその男の子は、急にトイレに行きたいと言い出した。仕方なく洸人は彼をトイレに案内したが、疑念が消えないまま、警察に連れて行くべきだと決めた。

しかし、ライオンはその言葉を聞いた瞬間、驚くほどの速さで逃げ回り美路人の方へと駆け寄った。ところが、ライオンが美路人の近くに行くと、美路人は目を丸くし、驚いてその場から逃げ出してしまった。

ライオンは「ここで暮らす」と言い出した。洸人は思わず眉をひそめた。「それは無理だよ。君の家族も心配しているはずだし……」

そう言いながら、洸人がさらに説得しようとしたその時、ライオンは突然スマホを取り出して洸人に見せた。洸人は驚きつつ画面を見ると、そこには「X」という人物からのメッセージが届いていた。

「あとはよろしく」

洸人はその一文を見て、困惑したが今晩はライオンを泊めることにした。

一方、山梨県甲府南市では橘祥吾(向井理)が、甲府南警察署に行方不明届を出しに行っていた。彼の妻、橘愛生と5歳の息子、橘愁人が行方不明になってから、すでに3日が経っていた。

必死に捜索を頼む橘だが、警察はあまり真剣に取り合ってくれなかった。その態度に苛立ち声を荒げる橘に、居合わせた高田快児(柿澤勇人)が宥めた。

虐待の疑い

洸人はライオンのスマホを手に取ると、スクリーンに表示された「X」という謎の人物にメッセージを打ち込む。迷子の子供を預かっているという内容をできるだけ冷静に書き送ったが、返事が来るかどうかはわからない。ただ、この状況が奇妙すぎて、洸人の頭は混乱していた。

一方、美路人は依然として怯えており、夕食の時間になっても部屋から出てこようとしない。そのとき、ライオンがカレーの入った器を手に取り、そっと美路人の部屋の前に置いた。

「一緒に見よう」と言ってライオンがバッグから、『世界の動物大図鑑』という一冊の分厚い本を取り出した。

カーテンの隙間からその本を見た瞬間、美路人の目が大きく見開かれた。それは彼がいつも大切にしている本だった。二人は本を取り合い始め、お互いに引っ張り合った末に、ページが破れてしまった。その瞬間、美路人の感情が爆発した。

「僕の本だ!」と叫んだかと思うと、美路人は突然、壁に向かって頭を何度も打ち付け始めた。洸人は慌てて駆け寄り、弟をなんとか落ち着かせた。

その後、洸人はライオンをお風呂に入れようとした。服を脱がしたライオンの背中には大きなあざがあった。洸人はすぐに尋ねたが、ライオンはそっけなく「転んだだけ」と言った。だが、洸人はそれが嘘だと直感的に感じた。

「本当に転んだのか?」洸人が疑いの目を向けると、ライオンの表情が一変した。怒りに満ちた目で洸人を睨みつけ、突然「うるさい!あっち行けや!」と叫び声をあげて洸人を浴室から追い出した。

姉との思い出

洸人はふと、何かを思い出したかのように押し入れを開け、中に仕舞い込んでいた一枚の古い写真を取り出した。埃を払いながら写真をじっと見つめ、その裏には「洸人10歳、美路人6歳、愛生16歳。2004年4月」と書かれていた。

洸人たちには、6歳年上の姉がいたのだ。その名前は愛生。彼女が家にやってきたのは、洸人が10歳、美路人が6歳の時だった。父親に連れられて、異母兄弟として突然現れた姉の存在は、彼らの家に複雑な感情をもたらした。愛生は常に何かに苛立っており、居場所がないように感じている様子だった。家庭の空気がぎこちなくなることも少なくなかった。

愛生には変わった癖があった。カレーを食べるとき、彼女は必ずマヨネーズを大量にかけた。それは当時、洸人も不思議に思っていたことだった。しかし、最近家に居ついたライオンという少年も同じようにカレーにマヨネーズをかけて食べていた。その光景を目にしたとき、洸人の胸に懐かしい記憶が蘇った。

ある日の明け方、愛生が洸人を突然起こし、2人乗りの自転車に乗せて、家を飛び出したことがあった。向かった先は海。海辺に着くと、愛生は勝手に海の家に入り込み、かき氷を作り始めた。洸人は呆れながらも、愛生の勢いに押されて一緒にかき氷を食べた。朝日が昇る中、二人はかき氷を食べながらその景色を眺めていた。

しかし、店の人に勝手にかき氷を食べているところを見つかってしまい、2人は逃げ出した。愛生は洸人を置いてさっさと行ってしまう。洸人は風力発電の風車が並ぶ海辺でようやく彼女に追いついた。そこで、愛生はふと洸人にこう言った。

「なあ、このままどっか遠くに行かへん?」

洸人は一瞬迷ったが、「お母さんもいるし、みっくんもいるから…」と渋った。すると、愛生は少し寂しそうに笑い、「じゃあ、私は私の人生を生きてくわ」と言うと、「じゃ、あとはよろしく」と自転車に乗って去っていった。それが、洸人が最後に見た姉の姿だった。

その思い出を振り返ると、洸人の胸に不安と同時にある疑念が浮かび上がってきた。もしかして、ライオンは愛生の子供なのではないか?無責任すぎる話ではあるが、愛生の自由奔放な性格を思えば、ありえなくもない。洸人は心の中で葛藤しながらも、思い切ってライオンのスマホにメッセージを打ち込んだ。

「もしかして、愛生さんですか?」

送信ボタンを押した瞬間、洸人の心臓は早鐘のように鳴り始めた。

プライドは安全?

破った図鑑が実は自分のものではなかったと、美路人は知って驚くと同時に申し訳ない気がしていた。

その夜、洸人は一人で虐待について調べた。ライオンの背中にあったあざがどうしても気になっていた。夜更けに目を覚ましたライオンが、「この家にいれば安全だから」とぽつりと呟き、再び眠りについたのが洸人の胸に刺さったままだった。

翌朝、洸人は3人分の食事を作った。昨夜送った「愛生さんですか?」というメッセージに、まだ返事が来ていなかった。

ライオンは起きて着替えを始めたが、その背中には再びあざが浮かび上がっていた。それを目撃した美路人も、一瞬目を逸らしたが、よそよそしい態度が続いた。洸人は美路人が何かを感じ取っていることに気づいていた。

「今日は警察に行くんだよね?」と美路人が静かに問いかけた。

洸人はうなずき、「あの子をお父さんとお母さんの元に返さないと」と答えた。

その時、美路人はぽつりとつぶやいた。「オスのライオンは成長すると、親のプライドから離れて暮らすんだよ」

洸人は困惑しながらも、強く言った。「でも、ライオンはまだ子供だ。だから返さないと」

すると、美路人は真っ直ぐ洸人を見つめ、こう言った。「そのプライドは安全ですか?」

その一言に、洸人は一瞬息を呑んだ。弟の問いは鋭く、まるで本質を突くかのようだった。「もしかして、あの子を置いておこうと思っているの?」と洸人は問い返したが、美路人は答えず、ただ「そのプライドは安全ですか?」と問い続けた。

洸人は苛立ちを隠せなかった。「知らないよ、そんなの!僕らに関係ないだろ? ここだって安全じゃないんだ。今のみっくんとの生活を守るのに精一杯なんだよ」

その言葉を聞いた美路人は静かにうなずいたが、何かを納得したわけではなさそうだった。やがて迎えに来た車が到着するが、美路人はなかなか車に乗ろうとしなかった。

そこで、美路人は持っていた図鑑をライオンに差し出した。後ろには美路人の名前が書かれていた。ライオンはそれを手に取ると、嬉しそうに笑みを浮かべた。その瞬間、二人の間にあった何かが少し解けたように感じた。そしてようやく、美路人は静かに車に乗り込んだ。

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【ライオンの隠れ家】1話の結末

浦尾警察署に向かう朝、洸人は心の中に重い葛藤を抱えていた。ライオンを連れて警察に行くべきだと頭ではわかっていたが、心がついてこない。これで本当に良いのかという疑念が、彼の足を鈍らせていた。

その時、ライオンは一人で先に横断歩道を渡り始めた。洸人は一瞬迷った。だが、ライオンが渡りきる直前、何かが胸の中で弾けるように感じた。思わず洸人は叫び声をあげ、ライオンを追いかけて走り出した。

追いついて、彼の手をぎゅっと握った。洸人は息を整えながら、ライオンを見つめた。そして、決断した。警察署ではなく、区役所に行こう。何かが彼をそう動かした。洸人はライオンの手を引いて区役所に向かい、美央に「親戚の子供です」と嘘をついて、ライオンを預けた。後ろめたさが胸に残るが、洸人は何も言わずにその場を離れた。

夕方、洸人はライオンと一緒に美路人を迎えに行った。行くなりライオンは美路人をからかい、美路人は困りながらもどこか嬉しそうだった。

『とら亭』で食事をする日だったので、3人で店に向かう。店主の吉見寅吉(でんでん)が数年前に足を痛め、それ以来、店は閉めていた。だが、寅吉は美路人のため特別に、決まった曜日に食事を出してくれていた。

「どうして警察に行かなかったの?」と美路人が不安げに洸人に尋ねた。

洸人は一瞬答えに詰まり、視線を逸らした。「なぜか分からないけど……」その答えは曖昧だった。自分でもはっきりした理由がわからなかったのだ。

その晩、洸人の心には多くの疑問が残った。何が正しいのか、自分が何をすべきなのか。その答えはまだ見つからない。しかし、彼の中には一つの決意が芽生え始めていた。

「何が正解なのかわからない。だけど、僕は違う景色を見てみることにしたんだ」洸人は静かにそう心の中でつぶやいた。彼は新しい一歩を踏み出そうとしていた。

その頃、山梨県警本部では、捜査員の高田が橘愛生をデータベースで検索していた。失踪した彼女の情報は依然として謎に包まれていた。そこへ佐伯誠(谷恭輔)が駆け込んできた。

「しずく橋で親子の靴が見つかった」

その報告に、高田は眉をひそめた。事態が新たな局面を迎えようとしていた。愛生とその息子に関する手がかりが、ついに浮かび上がり始めたのだ。

2話→

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登場した本

朝食を食べる時に洸人が読んでいた小説は、アガサ・クリスティーの『ポケットにライ麦を』です。物語に関係があるのか?それともたまたま読んでいただけか?

ざっくり内容を言うと、マザーグースの歌『6ペンスの唄』に見立てた殺人が起きる話です。

6ペンスの唄

ついでに唄の内容も記載しておきます。

英語原文

Sing a song of sixpence

Sing a Song of sixpence,
A pocket full of rye,
Four and twenty blackbirds,
Baked in a pie.

When the pie was opened,
The birds began to sing,
Was not that a dainty dish,
To set before the king?

The king was in his counting-house,
Counting out his money,
The queen was in the parlour,
Eating bread and honey.

The maid was in the garden,
Hanging out the clothes,
There came a little blackbird,
And snapped off her nose.

日本語訳

6ペンスの唄を歌おう
ポケットにはライ麦がいっぱい
24羽の黒ツグミ
パイの中で焼き込められた

パイを開けたらそのときに
歌い始めた小鳥たち
なんて見事なこの料理
王様いかがなものでしょう?

王様お倉で
金勘定
女王は広間で
パンにはちみつ

メイドは庭で
洗濯もの干し
黒ツグミが飛んできて
メイドの鼻をついばんだ

唄の歌詞の意味やその成り立ちについて、次の諸説があるそうです。

  • 24羽の黒ツグミは24時間、王は太陽を、女王は月を表し、時間の運行を意味する唄という説。
  • メイドは罪人を、黒ツグミは悪魔のこらしめを意味するという懲悪説。
  • 24羽の黒ツグミはアルファベットを、「パイに焼き込む」のは活字の植字を意味し、唄全体では英訳聖書の出版を祝賀しているという説。
  • 王はヘンリー8世、女王 (queen) は王の最初の妃キャサリン、メイドは2番目の妃アンを指し、ローマ教皇と争い修道院の財産を没収して蓄財していたヘンリー8世へのあてつけの唄とする説。
wikipediaより引用
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【ライオンの隠れ家】1話のまとめと感想

やってきた子供は、かつて一緒に暮らした異母姉の子供かもしれないという話でした。

穏やかな日常が一変して、不穏な空気に変わります。虐待でないにしても、背中のあざは気になるところで、病院に連れて行かなくて平気なのかと思うほどです。

愛生がかなり奔放な人物のようで、十代の時も今も何があったのかは分かりません。彼女が鍵を握っているのだろうと思いますが、生きているのか死んでいるのかも不明です。

ライオンがここにいると分かるまでの間は平穏でしょうが、いることが分かったら逃亡生活になるのか?最終的にライオンはどこへ帰るのか?事件はどんな事件なのか?と気になることが満載です。

みっくんとライオンが親しくなったらいいなと、ほのぼのと見れる部分もあるドラマです。毎週謎が小出しに出てくるタイプのドラマでしょうから、しばらくは先が気になる日が続きそうです。

2話→

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