本筋とは別でユーモアたっぷりな回でした。始まった交換殺人を遂行しないことで始まった脅迫が、さらにエスカレートして藤井は追い込まれていきます。ターゲットが誰だかわからず困っていたところ、意外なことから判明します。
あなたの番です概要
前回はこちら
あらすじ
昔から恨んでいたタレント医師の山際(森岡豊)を“殺してもらった” 藤井(片桐仁)。“殺したい人間を殺してもらったら、次は引いた紙に書かれた人物を殺す”というのが、交換殺人ゲームのルール。つまり藤井が、引いた紙に書かれた“タナカマサオ”を“殺す番”なのだ。しかし、“タナカマサオ”が誰なのか見当もつかない藤井は、『あなたの番です』という大量の脅迫状を前に為す術なく追い詰められていく。そして、山際の生首が藤井の自宅に――! 藤井は、山際を殺して自分を脅迫する犯人はマンション住民の中にいると疑う。
山際殺害事件に興味津々で推理モードの翔太(田中圭)は菜奈(原田知世)に、自分の推理を披露するが、交換殺人ゲームが現実になっているのでは…と不安な菜奈は、心ここにあらず。元気のない菜奈を心配する翔太は、彼女を励まそうとする。
そんな中、菜奈は早苗(木村多江)から、山際を殺したのは藤井だという噂が住民の間で広がっていることを聞かされる。臨時の住民会が開かれ、菜奈のほか、早苗、久住(袴田吉彦)、淳一郎(生瀬勝久)、洋子(三倉佳奈)、浮田(田中要次)、尾野(奈緒)、美里(峯村リエ)が出席。招集をかけたのは淳一郎だった。彼は、根拠のない噂で藤井を傷つけるのはやめようと一同に訴えるが、その思いとは裏腹に住民たちは、山際を殺した犯人は誰なのかと、お互いに疑心暗鬼になるのだった。「このマンションは不穏な空気に包まれている」と正義感にかられた淳一郎は、住民たちに内緒でマンション内のあちこちに監視カメラを設置する。
一方、藤井は追い詰められ、精神状態が不安定になっていく。“タナカマサオ”とは誰なのか? 藤井は、シンイー(金澤美穂)が働くブータン料理店の客にまで声をかけて探していた。藤井は、心配して駆けつけた菜奈、早苗、久住にも「タナカマサオを知っているか」と尋ねる。菜奈たちは、藤井が“タナカマサオ”を殺そうと考えているのではないかと心配するが、もはや誰も信用できない藤井は、菜奈たちの言葉に耳を貸そうとしない。
『あなたの番です』と藤井に次の殺人を促す脅迫は、ますますエスカレート。藤井の混乱は、極限に達する。そして藤井は、思いがけない事実にたどり着いてしまう――!
公式HPより
感想
今回は藤井が実行するのか、しないのか?ターゲットをどうやって探すのか?ということが見どころだと思います。しかし、小ネタをちょくちょく挟んでくるので、そっちも掘り下げてみます。
ユーモアたっぷりな田宮
住民会で浮田に絡まれムキになる田宮ですが、言っていることがアドリブなのか面白かったです。
劇団ユーモア団地っていうとこに所属して、東は第三舞台西は劇団そとばこまち・南河内万歳一座・劇団☆新感線のようなユーモアにあふれる劇団に…。
と、生瀬さん演じる田宮が言います。
- 劇団そとばこまちは、実際生瀬さんが所属していた劇団
- 第三舞台は鴻上尚史さんが主催している劇団
- 南河内万歳一座は内藤裕敬さんが座長の劇団
- 劇団☆新感線は古田新太さんなどが所属している劇団
劇団ユーモア団地は実存しないようですが、このマンション自体を劇団に見立ててそういったのかもしれません。
生瀬さん自身、挙げた劇団に関わりがあります。
要するに生瀬さん本人の話をセリフの中に入れてきて、ユーモアある人間だと主張するシーンでした。
メンチカツの歌
赤池家の嫁姑のやりとりは、嫌味を通り越してもうコントのようです。今回は美里がさすがにキレて妙な歌を歌いだします。
あなたのお母さんは絶え間なくメンチカツメンチカツメンチカツメンチカツメンチカツメンチカツメンチカツメンチカツ…。
…と唱え続けておりました~!
私はこのメンチカツ念仏がやむならもう何でもいいと必死でわらじ大のメンチカツを出しました!
その時の私の気持ちを少しは想像できるでしょうか~!
とにかく「メンチカツ」です。揚げ物を食べてはいけないといわれている義母が、食べたいというから買い与えたら、言葉にして紛らわせてるのそれを美里さんは間に受け、わらじのようなメンチカツを買ってきたと、住民がいる前で息子に義母が零します。
その結果のメンチカツソングです。ミュージカルっぽく美里が歌うのが、彼女の精神が限界なのを際立たせます。
犬っぽさ全開の翔太
毎週翔太のことを掘り下げていますが、スルーすることを許さないといわんばかりの、凄まじい勢いで色々見せてくれます。
- 好きとは同じ歯ブラシを使うこと
- 今の自分にできることは菜奈を抱き締めることぐらい
- お腹が鳴ってもわからない距離を維持していたい
- 女子並みにフィーリングを大事にする
- 欲求不満をレタス丸ごと食べることで解消する
- 食べる姿は愛情表現だと思って見て欲しい
- 「よし、おいで」と菜奈に言われて喜ぶワンコ
あざとさすら感じさせるワンコです。しかし、意外と計算高さを覗かせます。
菜奈が嘘をつくクセは実際は手を組むクセっぽいのですが、それは言わずに自分だけが知っておこうとします。
犬っぽいフリをしながら、しっかり菜奈を見ています。
ターゲットの示唆?
住んでいる人たちはそれぞれ因縁があるようで、それを教えるようなシーンが節々に出てきます。
前回掘り下げた502号室の赤池美里は、義母幸子であると思われますが、その他の人はどうなのか?
- 201号室の妹尾あいりは、304号室の北川澄香に何か思っていそうです
- 102号室の児島佳世は、104号室の石崎洋子に何か思っていそうです
- 103号室の田宮淳一郎は、201号室の浮田啓輔と口論になります
- 看護師の桜木るりは、藤井に対して不快感があります
キャストに名前があっても、まだ登場していない人たちもいるので、今後どうなるかはわかりません。
「毎週人が死ぬ」という触れ込みで始まったドラマなので、交換殺人以外の殺人も起きるのかもしれません。
藤井は実際にやったのか?
「タナカマサオ」が誰だかわかり、店へ殺しに向かいます。
厨房にあった包丁を手に持ち、様子をうかがいながら近付きはしますが、実際に殺害したシーンがありません。
シンイーが電話を店にかけた時、店長はまだ生きていました。
ただし、なぜか床にうつ伏せで寝そべっていた状態でした。最初は死んでいるのかと思いましたが、起き上がって電話で会話をします。
しかし、ガスのホースが切断されていて、そこから漏れたガスに引火して結局は死にます。
ここから考えられるのは、
- ガスホースを包丁で切断した
- 床に倒れたので殺したつもりだったが、結局死んでいなかった
- 怖くなって何もせずに帰った
なのかなと思います。1の場合は藤井が殺害していますが、2の場合ですと未遂です。3の場合は無罪となります。
正解が後で出るのかはわかりませんが、藤井が殺害したか否かは重要です。
その他気になったこと
- 浮田はドが付くほうのM
- 細川はさっそく「ショウ」と呼んでいた
- 手作りの雷おこしをプレゼントする幹葉
- 「薔薇の名前」に隠して検索する菜奈
残念ながら今回は手塚家の本棚はアップになりませんでした。その代わり、菜奈が翔太に隠れて検索していた際、隠すために使っていた本はこちらです。
まとめ
藤井が実行をしたのかしないのか、そして藤井がどうなったのかはわからない回でした。最後にシンイーのところに「あなたの番です」と来るので、次回はシンイーが引いた紙に書かれていた名前は誰なのか?そして実行をするのかしないのか?そこらへんが楽しみな回となります。