先週衝撃の始まりだった「あなたの番です」は、今回も衝撃の終わり方をします。ただし死ぬ人はマンションの住人ではありません。誰がやったのか?
そして、ミステリー好きな人なら疑問に思う、なぜ早川書房の本があまりないのか?答えは現時点ではわかりませんが、 今回も新たにわかった手塚家の本棚を紹介します。
あなたの番です概要
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あらすじ
マンションを購入し、幸せな新婚生活を夢見ていた菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)。
引っ越し当日、菜奈が参加したマンションの住民会で、“交換殺人ゲーム”が行われる。それぞれが“死んでほしい人”の名前を紙に書き、クジのように引く。“殺したい相手”を交換して殺せば、捕まりづらい。そんなゲームだ。もちろん、皆ただの憂さ晴らしのつもりだった。しかし、その日の夜。管理人の床島(竹中直人)が屋上から転落死。マンションの掲示板には“管理人さん”と書かれた紙が…。これは、恐ろしい交換殺人ゲームの幕開けなのか!?
翔太は、ショックを受けて沈んでいる菜奈を気遣う。そこへ住民会の会長・早苗(木村多江)が訪ねてくる。彼女は、引っ越してきたばかりの2人が事件で不安になっていないか、心配していた。早苗との話から、翔太は、床島が何者かに殺されたのではないかと考え始めるが、ゲームのことを翔太に知られたくない菜奈は、翔太が床島の死の真相を推理し始めないか気が気ではなかった。
そんな中、臨時の住民会が開かれる。参加者は、早苗、久住(袴田吉彦)、田宮(生瀬勝久)、浮田(田中要次)、黒島(西野七瀬)、シンイー(金澤美穂)、藤井(片桐仁)、美里(峯村リエ)、そして菜奈。床島の葬儀に住民会から供花を出すかどうかの確認をするため、早苗が招集したのだった。警察の捜査の結果、床島は自殺した可能性が高まるが、住民たちの間には、あのゲームが床島の死と関係あるのではないかと微妙な空気が流れる。藤井から「交換殺人の話をし始めたあんたのせいだ」と責められ、戸惑う菜奈。シンイーが“管理人さん”と書かれた紙を見せると、一同は“やはり床島は、あのゲームで殺された…!?”と住民たちは凍り付く…。
―――この紙は誰が書いたのか?そして、誰が引いたのか?引いた人物が床島を殺したのか…?
疑心暗鬼になる一同。藤井は、床島を名指しした人物に訴えかけるように「死んでほしい人を殺してもらったんだから、その人も自分が引いた紙に書いてある人を殺さなければルール違反になる」と言い出す。「この中に管理人さんを殺した人がいる訳がない」と結論づける一同だったが、悲劇はこれで終わりではなかった…!
公式HPから引用
感想
先週管理人が殺されてしまいましたが、その犯人は誰なのかは今回もわかりません。誰が犯人かわからない中、新たな殺人事件が起こってしまいます。
自殺?他殺?
管理人が死んだことで警察が来ます。自殺なのか他殺なのか、調べていくうちにわかることは、管理人が脳腫瘍を患っていたということが判明します。
屋上を調べても争った跡はなく、病気を苦に自殺という方向に話は傾いていきます。
ただ、なぜ102号室の前に落ちて死んだのか?そこに軽く引っ掛かりを刑事が覚えます。
ちなみに102号室の住人は、児島佳世とその夫である俊明の二人が住んでいます。佳世は前回の会合にもちろん参加しています。俊明はまだ出てこないので、関係があるのかわかりません。
藤井淳史の番?
独身で整形外科の勤務医である片桐仁さん演じる藤井ですが、管理人が死んだ後の会合でクジの内容を言ってしまいます。自分が書いた名前は「山際祐太郎」だと。だから管理人とは書いていないと言ってしまいます。
山際は藤井の学生時代の友人でしたが、当時藤井が好きだった薫という女の子を山際が取ってしまいます。そして長年付き合っていたので結婚をするのかと思ったら、今は女優と付き合っているから薫は狙い目だと藤井に言います。
そんな因縁があったため、藤井は山際の名前を書きました。しかし、その山際が山中で遺体として発見されます。
その後、藤井のところには「あなたの番です」と書かれた封筒が届き、更には「殺人教唆」とも書かれたのも届きます。
藤井はルールに従って殺人をしたくありません。そんな藤井の家の洗濯機に、山際の首が入っているのが発見されます。果たして藤井は殺人を犯すのでしょうか?紙に書かれていた名前は「タナカマサオ」です。住人にはいません。
アンビバレントな手塚翔太
年上キラーな振る舞いをする翔太ですが、ギャップ萌えを狙っているのか、単純にそういう人物なのか謎の相反性を見せます。秋元氏が関わっているだけあってアンビバレントです。
- 必要経費は難しい言葉らしいが、計算はやたら速い
- 菜奈のことが大好きだが、隣の住人の手作りウエハースをガツガツ食べる
- 1話では食事制限をしていたのに、ウエハースをガツガツ食べる
- ミステリーが大好きだが、他人に本を貸す時にネタバレをする
手作りウエハース作る人、自分も初めて見ました。この隣人の女性は翔太を狙っているので、殺したい人に菜奈の名前を書いたりしていないといいですが…。
ちなみに翔太が言っていたネタバレした小説は、江戸川乱歩の「パノラマ島奇談」です。
怪しい住人
今回も怪しい住人たちですが、因縁を感じさせるようにあえてそういうシーンがあります。
502号室に住む赤池美里とその夫の吾朗。そして吾朗の母親の幸子のやりとりが、特に強く印象に残りました。
車椅子の義母を押す美里ですが、この義母がなかなかのクセ者です。
もともとの地主ということなので、教養がある設定なのか、なんなのかわかりませんが、知識自慢をしてきます。
詩の一節を言ってその先を促すのですが、それに答えられない美里を馬鹿にして笑い飛ばします。その笑っているタイミングで、近所の人が通りかかり「いつも楽しそうですね」と言います。
美里があの紙に書いた名前は義母の名に違いないと、暗示しているようなシーンでした。
中原中也の詩は「春の日の夕暮」というタイトルの詩です。「山羊の歌」に収録されています。
その他気になったこと
- 冒頭の竹中直人の一人芝居はなかった
- 菜奈はバツイチ
- 婚姻届を出したのかわからない
- 早苗はなぜか車庫入れの練習ばかりしてる
- ブータン料理は辛いらしい
- 「ショウ」と呼ぶ練習
手塚家の書棚
今回また新たに本棚の本がわかりました。前回と被っているものは割愛してます。
ミステリー好きな人なら不思議に思うでしょうが、早川書房の本は殆どありません。初回から不思議でしたが、今回はちゃんとテロップを見てみたら、美術協力の欄に「東京創元社」「新潮社」「講談社」「幻冬社」と書いてありました。もしかしたら大人の事情なのか?それとも単純に小道具さんのこだわりなのか?現時点ではわかりません。
今後も本棚が映ることがあったら、注視していこうと思います。
日本人作家
- 真実の10メートル手前(米澤 穂信)
- 折れた竜骨・上(米澤 穂信)
- 折れた竜骨・下(米澤 穂信)
- 双頭のバビロン・上(皆川 博子)
- 双頭のバビロン・下(皆川 博子)
- シャドウ(道尾 秀介)
- ねじまき片想い(柚木 麻子)
- 人形遣いの影盗み(三木 笙子)
- 怪盗の伴走者(三木 笙子)
- 親しい友人たち(山川 方夫)
- 放課後探偵団(相沢 沙呼・市井 豊 他)
- 何者(江戸川乱歩)
- 空飛ぶ馬(北村薫)
- 六花の印(連城三紀彦)
海外作家
- 詩人と狂人たち(G・K・チェスタトン)
- 奇商クラブ(G・K・チェスタトン)
- 影の歌姫・上(ルシンダ・ライリー)
- 影の歌姫・下(ルシンダ・ライリー)
- レイチェル(ダフネ・デュ モーリア)
- 容疑者(ロバート・クレイス)
- 老人たちの生活と推理(コリン・ホルト ソーヤー)
- ABC殺人事件(アガサ・クリスティ)
- 月長石(ウイルキー・コリンズ)
- シンデレラの罠(セバスチャン・ジャプリゾ)
- 兄の殺人者(D・M・ディヴァイン)
まとめ
次回は誰が殺されるのか?ルールに従って殺さないなら、藤井が犠牲者になるのか?それとも藤井が紙に書かれた人物を見つけ出して殺すのか?同姓同名の他人を殺してしまうことはないのか、特定できるヒントが書かれているわけでもないのにどうするのかと思いますが、楽しみにしています。