【99.9-刑事専門弁護士-】完全新作SPのネタバレと感想|映画に繋がるドラマ

スペシャルドラマ
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松本潤さん主演のリーガルドラマ【99.9-刑事専門弁護士-】が劇場公開前の、新作スペシャルを放送しました。
これから劇場へ足を運ぶ人は必見ですが、このドラマ単体でも話は完結しています。

新たな仲間として杉崎花さん演じる弁護士が加入しました。

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キャストとスタッフ

レギュラー

  • 深山大翔…松本潤
    斑目法律事務所法務部刑事事件専門ルームの弁護士
  • 佐田篤弘…香川照之
    斑目法律事務所所長
  • 河野穂乃果…杉咲花
    斑目法律事務所法務部刑事事件専門ルームの新米弁護士
  • 明石達也…片桐仁
    パラリーガル
  • 藤野宏樹…マギー
    パラリーガル
  • 中塚美麗…馬場園梓
    パラリーガル 
  • 落合陽平…馬場徹
    弁護士
  • 佐田由紀子…映美くらら
    佐田の妻
  • 坂東健太…池田貴史
    小料理屋「いとこんち」の店長で、深山のいとこ
  • 加奈子…岸井ゆきの
    「いとこんち」の常連のシンガーソングライター
  • 佐田かすみ…畑芽育
    佐田の娘
  • 南雲恭平…西島秀俊
    弁護士
  • 南雲エリ…蒔田彩珠
    南雲の娘
  • 志賀誠…藤本隆宏
    戸川奈津子…渡辺真起子
  • 若月昭三…石橋蓮司
    穂乃果の祖父で、ヨシツネ自動車の会長
  • 斑目春彦…岸部一徳
    斑目法律事務所元所長

ゲスト

  • 岡部康行…戸次重幸
    愛仙市議会議員。収賄事件の被告人となり深山に弁護を依頼
  • 植木美奈子…平岩紙
    岡部の秘書
  • 岩城雄介…津田寛治
    検察官
  • 大島浩二…児嶋一哉
    下着の窃盗犯になってしまい深山に弁護を依頼
  • 本田妙子…ファーストサマーウイカ
    下着窃盗の被害者
  • 円谷耕三…山西惇
    ヒマカ工業社長
  • 倉持雅夫…浜崎貴司
    戸部子開発社長
  • 工藤達也 / 工藤和也…殺陣剛太
    与太郎建設社長
  • テル / 輝本富士夫…白井光浩
    与太郎建設社員

スタッフ

  • 脚本…三浦駿斗
  • トリック監修…蒔田光治
  • 音楽…井筒昭雄
  • 演出…木村ひさし
  • 公式HP
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あらすじ

新所長となった佐田篤弘(香川照之)が就任パーティーをしている頃、深山大翔(松本潤)は接見室にいた。元々は河野穂乃果(杉咲花)の案件だったが依頼人の大島浩二(児嶋一哉)に解任され、深山が弁護を担当することになった。

深山と穂乃果は気仙沼に行って検証実験を行い、結果的に大島の無罪を勝ち取ることができた。

佐田は大手自動車メーカー会長の若月昭三(石橋蓮司)に頼まれ、穂乃果を民事の弁護士として預かることになった。数日後、事務所にやってきた穂乃果は、深山に弟子にして欲しいと願い出る。

刑事事件に関わらせたくない佐田だったが、若月絡みの案件が欲しいため断り切れず、内緒で刑事事件ルームの一員になることになった。

新たに担当したのは市議会議員・岡部康行(戸次重幸)の収賄事件だった。岡部は否認していたが、賄賂を贈った側の円谷耕三(山西惇)は罪を認めて既に有罪判決が出ていた。

受け取ったとされる賄賂はそもそも存在しておらず、存在していないことを証明する“悪魔の証明”をしなければならない状況だった。

検事の岩城雄介(津田寛治)と弁護士の南雲恭平(西島秀俊)が、何やら裏で画策しているのが分かるが……。

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【99.9-刑事専門弁護士-】完全新作SPのネタバレ

今回取り扱う事件は窃盗事件と贈収賄事件の2つです。結論から言えばどちらも無罪を勝ち取ります。事件の裏側にあったトリックと動機が見どころとなります。

窃盗事件の弁護

元々穂乃果が担当していた案件ですが、依頼人に解任されたことで深山が担当します。

逮捕までの時系列
  • 4/7
    大島がホヤーランド建設予定地に立ち寄る
  • 大島が気仙沼から東京へ
  • 20時頃
    本田紗子宅のベランダから下着が盗まれる

    逃げる男を発見し110番通報

  • 40分後
    被害者の証言そっくりの大島を発見

    職質で持ち物検査をすると被害者の下着が出てきた

  • 逮捕
  • 起訴

穂乃果は大島がやったと考えていたため、情状酌量の方向で弁護しようとしていました。しかし、大島は否認していたため、無罪を証明してくれる弁護士を探し、深山に依頼することになったのです。

大島が建設予定地に立ち寄った際、録画していた映像を見た深山は違和感に気付きます。それは、置いてあったバッグが映像の始まりと終わりで、肩がけの位置がちょっとだけ変わっているというものでした。

下着は東京で入れられたのではなく、録画をしている間に気仙沼で入れられたのかもしれない。深山はそう推理して、ホヤーランド建設予定地へ向かいます。

実証実験開始

全く同じ場所でカメラのアングルも同じにし、周囲を撮影する間に下着を入れることができるかの実験を開始します。

深山が大島の役を担当し、穂乃果が犯人役を担当します。隠れられる場所がどこかにないか見渡してみたところ、丁度バッグを置いていた位置から少し離れた場所に、盛土の影になりそうな場所を発見します。

約18秒の間にバッグに入れなければならない実験の開始です。最初はもたついていた穂乃果ですが、何度となく繰り返していくうちに上達し、やがて大島の撮った映像と同じ状況を再現することに成功します。

実証実験の結果、気仙沼で下着をバッグに入れることは可能と証明されました。

ただ、急いでやらなければならないため、どうしても足音が聞こえてしまいます。そこで、深山は大島の動画を改めてよく見てみると何やら物音が録音されていました。

それは、遠くの方で工事をしている重機の音でした。この音で足音が聞こえなかったのではないか?そう考えた深山は、重機の持ち主である与太郎建設へ向かうことにします。

窃盗事件の真相

建設会社に行った深山たちは事務所で社長を待つ間、そこにある数々の写真立てを見ていました。有名人と一緒に写るものに混じって、ホステスたちに囲まれている写真がありました。

穂乃果はその写真を見て女性の一人が、被害者の本田だと気付きます。それを聞いた深山は事件の真相を推理します。

事件当日、気仙沼で事前に預かっていた本田の下着を大島のバッグに入れて、東京で本田が社長から聞いていた大島の服装を警察に証言したのだろうと。

その理由は、大島が空き地で予定されている造成工事に関する県と建設業界の癒着を見つけ、東京に告発しに行ったのを阻止するためでした。

すべてが分かった深山たちは、すぐにここから離れようとしますが、そこに社長がやってきます。急用ができたのでと言って逃げる深山、穂乃果も後を追って逃げます。

不審な2人の様子を見て写真立てが動いていたのに気付いた社長は、バレたと思い2人をトラックで追い掛け回し始めました。

逃げ切れずに追い詰められた深山はスマホを取り出して、社長と被害者がグルだったという証言を録画します。そして、穂乃果にスマホを投げて渡すように見せかけ、実際はチョコレートを投げた隙に逃げます。

穂乃果目掛けて追い回す社長たち、深山はそこにあった漁船に乗り込み、警察に電話をしました。

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新たな弁護

何を勘違いしたのか、穂乃果は深山が自分を助けてくれたと感銘を受けて弟子入りを志願します。会長の件もあるため、断りきれない佐田は内緒で刑事事件ルームの一員として迎え入れました。

早速依頼人がやってきて頼まれた案件は、政治家の収賄事件の弁護でした。

市議会議員の岡部康行は次期市長候補とも言われる人物ですが、地元の土地開発業者から500万円の賄賂を受け取り、市の担当者に不当な圧力をかけたとして逮捕されます。

贈賄側の円谷耕三は先に行われた自分の裁判で、賄賂を渡したと認めて既に有罪の判決が出ています。

また、岡部の秘書である植木美奈子も岡部が賄賂を受け取った現場を見たと証言し、市の担当者も圧力があったと証言している状況です。

事情を聞いた深山は早速岡部に接見しに行きます。ただ、贈賄側の有罪が確定した後に、収賄側が無罪になった例はほとんどないそうです。

贈賄した円谷の判決は懲役1年、執行猶予3年というものでした。検察・被告人ともに控訴せず刑は確定しています。

矛盾点

接見した岡部は賄賂も受け取ってなければ、市の職員に圧力もかけていないと否認します。

市の担当者には何度か話を聞いただけだし、上着のポケットに入れたのは名刺を取りに行ったのがそう見えたのかもと言います。岡部はあの日、上着をコート掛けに掛けていました。

円谷の裁判に証人として呼ばれることもなかったといい、弁明の機会を与えられなかったそうです。

そこでまず、賄賂を受け取った現場を見たという、秘書の植木に話を聞きに行きます。深山は受け取った時の状況を再現し、ストップウォッチで時間を計ります。

秘書がお茶を持ってくるまでの間は18秒で、初対面の人に会ってそんな短時間で受け取るか?と疑問を感じました。

さらに、円谷の弁護士は事務所には来た事がないという証言を得ました。

次は市の担当者に話を聞きに行きます。岡部はマジメな人だったので、依頼人にきちんと説明してあげないと気がすまない人物だったそうです。なので、担当者に対して「なぜできないのか」といわれたことはあると言います。

会話のニュアンスが調書になると変わってしまったのではないか?岡部の几帳面な性格が災いして、何度もしつこくたずねる高圧的な性格と捉えられているのかもと深山は考えます。

謎の弁護士

勝ち目のない裁判を引き受けたことに佐田は文句を言いながらも、一緒に同行して聞き取りをすることになりました。

円谷の弁護士だという南雲恭平の事務所へ行き、直接本人に話を聞く事にしました。南雲の話では円谷は罪を認めて反省していたので、情状酌量を求める以外なかったそうです。

深山がこれまで感じた疑問点をぶつけますが、佐田は南雲に何らおかしな点はないと言います。なぜなら、依頼人が罪を認めている以上、情状酌量を求めるのが最善だからです。

そこで深山は円谷に会わせてもらえないかと願います。佐田は文句を言いますが、南雲は円谷に話を取り付けてくれて会える事になりました。

すると南雲の娘のエリが父親に夕食を届けにやってきました。深山は勝手に食べ始めて料理のアドバイスをする始末です。

娘と2人暮らしで仲も良さそうな弁護士の南雲、深山の無理を聞いて検察側の証人である円谷とも会わせてくれる手配もつける人物です。しかし、彼は単なるお人よしではなかったことが後に分かります。

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円谷の証言

南雲に口を利いてもらった結果、円谷に直接話を聞く機会が得られます。円谷は今度岡部の裁判に呼ばれていて、立場上、岡部に迷惑のかかる証言を言わなくてはならないそうです。

岡部が金を受け取っていないと言っていると言うと、じゃあ自分も渡していないと言ったほうがいいかと言い出します。

それは偽証罪になるから駄目だと注意し、岡部に500万円渡した時のことを話して欲しいと頼みました。

円谷は岡部の事務所に行くなり「おひとつこれを」と言って、すぐに渡したと言います。その時岡部は秘書を気にしながらも、上着の内ポケットに入れたそうです。

500万円なんて入るか?と突っ込まれると、前のポケットだったかなと言い出します。記憶が曖昧なようです。

円谷と別れた後、穂乃果は上着がコート掛けに掛かっていたことを突っ込めば勝てるのでは?と提案します。

しかし佐田は口裏を合わせられたらそこまでだと言い、円谷も植木も検察側の証人だということを忘れるなと注意しました。

裏取引の可能性

佐田は落合に情報を集めるよう頼みます。その結果、面白いことが判明しました。

円谷には詐欺の前科があったということと、さらに500万円の出所が不自然だったことが分かります。

賄賂の受け渡しがあった日、円谷は岡部の事務所を訪れる前に、取引相手である戸部子開発の事務所に立ち寄っていました。

そこで必要な図面を受け取った後、社長の倉持から500万円を現金で借りたのです。しかし、円谷はその時点で既に戸部子開発から1000万円の借金があり、資金調達に失敗していまだに返していません。

そんな相手からさらに500万借りれるのか?南雲は疑問に思わなかったのか?とみんな疑問に思います。ちなみに、円谷の顧問弁護士が南雲に変わったのはつい最近だそうです。

そこで、前に担当していた弁護士の北野道昭に話を聞きに行きました。円谷は元々融資詐欺の疑いで水面下で検察から追及を受けていたそうです。

ただ、詐欺罪が成立するかは微妙なラインではあったものの、詐欺の前科がある円谷は不利になるのが明らかでした。

担当の検察がそこに漬け込もうと考えていたところ、円谷が別の弁護士に頼みたいと言ったため南雲に変わったそうです。

不思議な事に南雲に変わった途端、検察からの追求はピタリと止まります。それは丁度去年の9月頃で、岡部の収賄疑惑が持ち上がった時期と被ります。

つまり、円谷は岡部に対するありもしない贈賄事件を告白する代わりに、検察から自身の融資詐欺を見逃してもらった可能性が出てきたのです。

円谷にしてみれば贈賄事件だけなら罪も軽くて、執行猶予がつく可能性があります。検察にしても一介の土地開発業者である円谷を挙げるよりも、注目の若手議員である岡部を挙げたほうが手柄になります。

お互いの利害が一致したため、贈賄事件をでっち上げたのではないか。検察と被告人の間に違法な取引があった可能性があります。

南雲の本性

ただ、検察と被告人だけでそんなことを思いついたのか?その全てを仕組んだのは南雲弁護士かもしれないと佐田たちは考え始めます。

岡部は無実かもしれないがまずい状況です。なぜなら、本来手を組むはずもない検察と被告人が手を組み、南雲がそれを仕掛けているのだとしたら勝つことは不可能だからです。

佐田は一人で南雲の事務所に行き、単刀直入に切り出します。検察官をそそのかして円谷の融資詐欺を見逃してもらう代わりに、岡部議員への贈賄をでっち上げたのではないかと。

南雲は言いがかりだと言いながらも、仮にそうだとして何か問題でも?と開き直ります。自分は被告人のために最善を尽くしただけだと言います。

佐田は無実の岡部議員が有罪にされようとしていると訴えますが、有罪かどうか決めるのは自分ではなく裁判所だと詭弁で返します。

ならそれを娘に対しても言えるのか?と佐田が言い返すと、娘は関係ないだろと南雲は不機嫌になり、佐田も依頼人のためならどんなことだってやるはずだと反論です。

佐田はこれ以上話しても仕方がないと見切り、自分たちは自分たちのやり方で依頼人を守ると言って帰ります。

帰り際、偶然話を聞いていたエリに会い、佐田はエリに頼まれて2人で外で話すことにしました。

父は悪い事をしているのか?と問うエリに佐田は、弁護士としての考えが違うだけだと濁します。するとエリは父とは血が繋がっていないが、すごく優しい父だと話し始めます。

エリは小さい時に両親が亡くなり、南雲が引き取って男手一つで育てたそうです。そんな父が大好きだというエリ、ただ時々ものすごく暗い顔をして悩んでいると話します。

佐田は彼女に名刺を渡し、自分も同じくらいの歳の娘がいるから、何かあったら相談に乗ってあげられるかもしれないと伝えました。

その頃南雲はある事を思い出していました。それは、被告人が死刑判決を受けるシーンでした。

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悪魔の証明

南雲に何が何でも勝つ必要がある佐田は、みんなに喝を入れて事件を改めて整理します。

なぜ、借金返済を巡っていて揉めていた戸部子開発が、さらに円谷に金を貸したのか?ということが大きな疑問でした。

恐らく辻褄合わせで検察としては500万円調達のいきさつを調書に書く必要があったからではないか?と考えます。

円谷はあらかじめ金融機関から金を下ろしていた形跡もなく、事件当日唯一会った人物として戸部子開発の倉持社長から借りた事にするしかなかったのではないか?と推理します。

倉持は円谷のことをよく思っていなかったが、岡部議員を排除したいという点では利害が一致していた可能性があります。

なので、倉持社長は検察の誘導に応じて、その日たまたま図面を取りに来ていた円谷に500万円を貸したと証言したのだろうと結論付けました。

そうなると、そもそも岡部議員に渡した500万円は存在しないことになります。どうやってそれを証明するのか?まさに悪魔の証明です。

検察と円谷がグルになり、周囲の人も口裏を合わせている状況で、全く勝ち目がありません。

深山はあることを思いつきます。それは、岡部議員の事務所の廊下にあった防犯カメラです。

検証実験

防犯カメラ映像を確認したところ、円谷は手に持ったバッグを電話に出る際、その辺に置いて話し始めます。500万円も入ったバッグをそんなところに置いておくか?疑問が湧きます。

さらに円谷が出て来たところの映像を確認すると、持っていたバッグはどうも最初とあまり変わらない雰囲気です。

深山は「いとこんち」で料理を作りながら、どうやって500万円が入ってなかったか証明することを考え、実証実験をすることにしました。

翌日、同じような状況を再現しようと、戸部子開発から借りた同じ厚さ図面のファイルと、現金500万円をバッグに入れようとします。

穂乃果はバッグにお金を入れてファスナーを閉めようとしますが、中々手間取って始められません。やがて「あっ」と声を発し、みんなも何かに気付きました。

悪魔の証明を証明

裁判が始まり法廷でまず倉持に尋問をします。倉持は案の定、円谷が来て図面を渡して金を貸したと証言します。金額は500万円で円谷はバッグに入れて帰ったと言います。

続いて秘書の植木が尋問を受け、当初の証言通りに金を受け取っていたと言います。

その次は円谷が証言台に立って話します。上着がコート掛けに掛かっていたと、ちゃんと口裏を合わせて修正してきました。

穂乃果が円谷に問います。500万円の入った封筒の他に、図面がバッグに入っていたのかと確認します。円谷は「はい」と答えました。

ここで防犯カメラの映像を流します。厚みがあまり変わっていないように見えると指摘しますが、すぐさま検察が異議を申し立てて質問を変えるよう言われます。

そこで穂乃果はこの場でバッグに図面と500万円を入れて再現実験すると言い、裁判官も許可します。

早速、円谷にバッグに図面と500万円を入れてもらうよう告げ、円谷は言われたとおりに入れますがチャックは開いたままでした。

開いたままだったのか?と突っ込まれた円谷は閉めようとしますが、中に物が入りすぎてていて中々閉まりません。

検察はハラハラしながら見つめて無理して閉めるなと言いますが、円谷が構わず閉めようとするとバッグは破れてしまったのです。

実は深山たちと実証実験をした際、穂乃果もバッグを破いてしまっていたのです。だから、閉まるわけなかったのです。

初めから500万円は存在しなかった証拠だと、穂乃果は決め台詞を言って尋問を終えます。

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新たな証拠

検察官の岩城は慌てますが、南雲は至って冷静でした。こちらにはとっておきの切り札があるじゃないかと。

裁判が再び始まり岩城は新たな証拠を提示します。それは、お金を受け取ったという証拠ともなる、岡部直筆のサインが入った倉持宛のお礼状でした。

思いもよらぬ新証拠に慌てる佐田、裁判所は証拠として認める方向で話が進みます。見せられた岡部もまるで見に覚えのない書面に驚きます。

そこで佐田は倉持も贈賄罪に問われるのに、検察はなぜ起訴しないと突っ込みます。むしろ起訴しないから手紙を使わせてくれと取引でもしたのか?と。

弁護側は反対尋問に関しては後日に延期することにし、新たに出て来た証拠を精査することにします。

厄介な証拠に頭を抱えていると、深山はなぜ今このタイミングに出したのかと疑問に感じます。本当はこの手紙を証拠として出したくなかったのではないか、そう考えていると文書のある違和感に気付きます。

それは、最後の一文と前の文の間の行間が、他の行間に比べて狭いということです。つまり、最後の一文は付け足したものではないかと。

手紙の真相

法廷で岡部議員と植木の2人を同時に尋問する方法を取り、深山は検察から提出された書類を見せます。2人とも見た事がないと答えました。

文書の不自然な点を分かりやすく示すため、深山は均等に線が引かれている方眼シートを利用し、行間が最後の一行だけ詰まっていることを示しました。

本来この手紙は「今後とも宜しくお願い致します」で完結していたものを、岡部の署名との間の空白にお金を受け取ったことのお礼を付け加えたのではないかと主張します。

もし、この手紙が付け足した部分がなかったら、この文章には見覚えがあるか?と岡部に問うと、「はい」と岡部は返答しました。

さらに深山は「あついご支援」の「あつい」が「厚い」ではなく、「熱い」になっていると誤字を指摘します。岡部はこれは誤りではないと言います。なぜなら、本当に熱心な声援をしてくれた人がいたからです。

その熱心に応援してくれた人、それはたった1人、秘書の植木だったのです。

岡部は当時の手紙を保存していて、全く同じ手紙のデータがあったのです。その手紙は「熱い」の字が使われており、文末は「今後とも宜しくお願いします」で終わっていました。

他の人にも送っているのでは?と検察に突っ込まれた深山は、岡部が出した手紙4305通をすべて調べた結果、この文章が使われていた手紙は1つだけだと言います。その宛先は植木でした。つまり、植木が手紙を偽装した決定的な証拠です。

深山は検察がこの手紙を提出してくれたお陰で、岡部がやっていないという確固たる証拠となったといいます。

収賄事件の真相

植木は母親の手術費のため、一度だけ岡部の名前で戸部子開発からお金を受け取ってしまったと告白します。

その時、岡部から受け取った手紙に文章を書き足してお礼状を返したのです。なんてことをしてしまったんだと泣く植木、検察は思わぬ自白に慌てて南雲を見ますが既に姿を消してました。

姿を消した南雲の前に深山たちは現れて聞きます。今回の件はすべてあなたの差し金では?と。植木が戸部子開発から金を受け取ったことに気付いて嘘の証言を強要したのだろうと。

今日のやり取りを受けて恐らく検事も自白するはず、どうけじめをつけるつもりなのか?と佐田が問いただします。

南雲は「依頼人の利益を最大限守ろうとしただけですよ」と言い、まるで意に介しません。いずれにしても弁護士としてはもう終わりだと佐田が告げますが、「さあ……それはどうでしょうね」と言って去ってしまいました

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ドラマの結末

岡部の加重収賄被告事件の判決は無罪となりました。しかし、南雲は何も罪に問われません。恐らく検察と取引をしたのではないかと佐田は言います。

検察がいち弁護士の手のひらの上で踊らされて違法な取引をした、証人をでっち上げたなど言えるはずがないからです。

だから、南雲の存在を隠して岩城検事が主導して動いていたということにし、表向きはこれ以上公訴する物証がなくなったと言って負けを認めたのだろうと推察します。検察としては岩城一人の責任で逃げ切れて万々歳だろうと。

南雲はこうなることまで見越していたのか?佐田は南雲のその計り知れない存在に警戒を抱きます。

南雲はその頃、新たな依頼人と打ち合わせをしていました。「確実に有罪にするための証拠、証言が必要です」と、新たな裁判に向けて話をしています。

佐田は深山と裁判に勝った後の握手を交わし、刑事事件ルームは穂乃果のお陰か存続するようです。

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【99.9-刑事専門弁護士-】完全新作SPのまとめと感想

悪魔の証明を実証実験で証明し、南雲の入れ知恵による検察の勇み足のお陰で、無罪を勝ち取ることができました

今回のスペシャルドラマは映画版に繋がる登場人物である、穂乃果と南雲に出会うの前日譚のような話です。ここで南雲との因縁を1つ作っておきながら、映画版のほうで話が展開するのだろうと思われます。

今回の話は悪魔の証明をする話で、なかったことを証明しなければならいというものでした。といっても簡単に証明できるもので、単純にバッグには入らないというだけです。入らないものを持っていったのはおかしい=元々なかったとこれで証明します。

さらに事件の真相として誰が手紙を書いたのかという部分では、たった1人にしか宛てていなかった誤字とも取れる文字が決め手となりました。

相変わらずのダジャレと小ネタ満載の内容で、ファンの人には馴染みのある演出が今回も健在です。逆に初めて見た方はポカンとするかもしれません。

劇場へ足を運ぼうと考えていた人は、事前にこのスペシャルを見ておくと、話がすんなり入ってくると思います。

また、映画は見る予定がない人も、ドラマ内で取り扱う事件は完結しているので安心して見れます。

もし新シリーズがあるなら、主役の松本さんが再来年の大河に出演するので、しばらく先になるのかもしれません。

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